世の中の事業計画の多くが失敗しています。
立てた計画通りに結果を導けなかった時、その計画は失敗したと言えます。
事業計画が失敗する理由
- 目標の立て方が悪い
- 課題の決め方が悪い
- アクションの決め方が悪い
- アクションが実行されない
綿密にたてた計画が、到底実行できないものだったり、想定通りに進められなかったりすることで、計画は失敗します。
正しい目標設定のコツはこちらを参考にしてください⬇︎
正しく立てられた目標があっても、課題の設定を間違えると計画は失敗します。
正しい課題設定のコツはこちらを参考にしてください⬇︎
正しく課題設定ができても、その解決方法を間違えれば目標は達成できません。
今回は、アクション設定のコツについてお伝えします。
目次
結論:アクションはインパクト×スピード×リソースで決める
課題の解決方法はたくさんあります。
例えば集客の方法をとっても
- web広告で集客する
- 人づてに紹介をしてもらう
- 営業電話をかける
- 駅前でチラシをまく
- SNSで情報発信をする
など様々です。
web広告で集客することだけみても
- 検索広告を出す
- ディスプレイ広告を出す
- 動画広告を出す
- Facebookに広告を出す
- LINEに広告を出す
など、出し方や出し先も様々です。
なので、「どれを選べば良いのか?」「何がベストなアクションなんだ?」と常にマーケターは頭を悩ませています。
この悩みを解決するための方法があります。
それが「インパクト×スピード×リソース」で、アクションを評価する方法です。
目標達成のためのアクションを決める手順
- 課題解決のためのアクションを洗い出す(全部出すつもりで)
- アクションにインパクトの観点で優先順位をつける
- アクションにスピードの観点で優先順位をつける
- アクションにリソースの観点で優先順位をつける
- インパクトがあり、スピードも早く、リソースのかからないアクションを選ぶ
目標達成アクションを決めるための3つの要素「インパクト×スピード×リソース」について、それぞれ解説していきます。
目標達成アクションを決める3つの要素① インパクト
最も重要なのが「インパクト」です。
インパクトとは強い影響のことです。最も結果への影響力のあるアクションを選んでください。
例えば
パン屋さんが集客する時に最も結果にインパクトを与えるアクションは、道ゆく人にパンを食べてもらうことです。
web広告を出すことでも、駅前に看板を掲出することでもありません。
パンを食べて美味しいと感じる人がいれば、買おうと思ってくれます。
なので、試食をしてもらうという方法がパンを買ってもらうための最良のアクションになります。
でもそのパン屋さんのことを知らなければ、試食することはできません。
そこで、パン屋さんの存在を知らせるために広告を出したとします。
ですが、広告を見ただけの人をお店の場所まで連れてくるのは、相当なハードルです。1000人が見て1人が来てくれるかどうかの世界です。
なので、まさに店の前を通っている人に直接アプローチするのが、最も影響力のある集客の方法となります。
トレーニング
以下の課題を解決するためのベストなアクションを考えてみてください。
- 吸引力がすごい掃除機の魅力を伝わるようにする
- レンタル自転車サービスを利用したことのない人にサービスを利用してもらう
- ダイエットに失敗してきている人に絶対に痩せられるダイエットプログラムだと信じてもらう
目標達成アクションを決める3つの要素② スピード
忘れられがちなのがスピードです。
どれだけインパクトのあるアクションだったとしても、結果が出るまでに10年かかる施策だった場合、それは選ぶべきアクションとは言えません。
良い目標には期限があります。期限のない目標は達成されないも同じです。
つまり、その期限までに実行をして、結果を出さなければ目標は達成されません。
なので、結果を出すためのアクションにも期限が無ければいけません。
そこでスピードが大切な要素となります。
失敗しないアクションはありません。なので、早く取り掛かれるものから取り掛かり、早く結果を手に入れて、改善をしていくことが大切になります。
インパクトの大きさで優先順位をつけたあと、その中からスピードの観点で優先順位をつけて、最もインパクトがありスピードもあるアクションを選んでください。
目標達成アクションを決める3つの要素③ リソース
全てのアクションを実行できるならそれが理想ですが、基本的には事業には制約があります。
ビジネスの制約
- 使えるお金
- 使える労力
- 使える時間
これらを「リソース」と言います。リソースとは資産や資源のことで、価値を生み出す材料となるものです。
リソースを無視したアクションは実行できないので、自社のリソースを考えたアクションを決める必要があります。
アクションを決める時、リソースを考えて選ぶことは大切ですが、リソースを重要視すると目標達成できなくなります。
なぜならリソースが十分な企業はいないからです。
やるべきことを決めて、できないことをできるようにするから、今手に入れられていない結果が得られます。
リソースをまず考えると、できることの範囲でしかアクションを決められなくなります。
小さな企業が小さなことをやり続けていても、大きくはなれないですよね。
できることが増えていくから、出せる結果が増えていきます。
これは原理原則です。
なので、リソースありきではなく、「今はできないけど、これをすればできるようになる」というリソースを調整する前提で、達成できるアクションを選びます。
例えば
- 今の倍の仕事量になるので、1人採用しよう
- 今の倍の仕事量になるので人を増やしたいがそれもできないので、無駄な仕事を見直して工数を増やそう
- 今の倍の仕事量になるので、システムを導入して自動化できる仕事を増やそう
など。現時点のリソースではできないけど、リソースを調整することでなんとかなるレベルのアクションにすることが大事です。
ポイントはどうあがいてもダメなレベルのリソースがかかるようなアクションを足切りすることです。
例えば
- 売上が1億しかないのに、1億円の広告費を使う
- 社員3人で10人分の仕事量をこなす
- 社内にSNS運用の知見が全くないのに、社内でSNS運用をする
など。
自分たちのリソースでできないことは、外部のリソースを使うのもポイントです。
そのための費用と得られる結果を天秤にかけて、やるべきかやらないべきかを考えます。
「今のリソースでできること」「リソースの調整をすればできること」「リソース不足でできないこと」この3つの観点でアクションに優先順位付けをしてください。
リソース判断の3つの基準
- 今のリソースでできること
- リソースの調整をすればできること
- リソース不足でできないこと
リソース不足でできないアクションは、どれだけインパクトとスピードがあったとしても切り捨てます。
今の自社ではできない施策だと思って、いつかやる施策リストに加えておいてください。
こんな事業計画は失敗する!アクション設定のコツとは まとめ
事業計画が失敗してしまうのは、適切なアクションを選べていないからです。
間違ったアクションプランは間違った結果しかもたらしません。
なので、課題解決のための正しいアクション設定が必要です。
正しいアクション設定は、「インパクト」「スピード」「リソース」の3つの観点で行います。
最も結果に対する影響力があり、最もスピード感があり、自社のリソースの調整範囲内で実行できるアクションが、まずやるべきアクションになります。
どれだけ結果へのインパクトがあっても、結果が出るまでに時間がかかったり、自社のリソースではできないアクションなら捨てなければいけません。
インパクト、スピード、リソースの何をより優先するかは、その時の事業の状況や状態、目指している目標によって変わります。
ですが、選ぶ基準はどんな段階の企業でもこの3つです。
結果への影響力はあるか、結果の出るスピードは早いか、リソースは十分かを元にアクションを決めれば、目標達成に一歩近づきます。