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ブランディングのやり方を知っていますか?

「ブランディング」という言葉に、全てを解決してくれる不思議な力を感じているマーケターは多いです。

「ブランディング」と口にすること自体がイケてると感じさせてもくれます。

でも、「ブランディングって何なのか?」を即答できる人は多くありません。

そして、ブランディングをしていると思っているけど、間違ったことをしてしまっている企業は多いです。

今回は、顧客との関係を作るための「ブランディングのロードマップ」をお伝えします。

ブランディングの意味、ブランディングの間違い、どんな企業がブランディングすべきか?などは、こちらの記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください⬇︎

ブランディングとは?売れる商品にするための最強施策

ブランディングの目的

ブランディングの目的は、あなたの商品でなければいけない理由を顧客に感じてもらうことです。

顧客自身の価値観を表現するために、あなたの商品を使わなければいけない状態にすることだと言えます。

ブランドとは、「価値のある意味」を持った商品のことです。

この意味づけが、顧客にとって重要なもの、顧客の価値観を表すものになった時、ブランディングは成功します。

多くの企業がブランディングと称して、企業名や商品名、そのロゴをなどを積極的に露出したり、イメージを伝えるための広告を出稿したりしています。

これは意味の押し付けでしかなく、それによってその商品が持つ「価値のある意味」を受け取れる人はいません。

どうブランドを作れば良いのか、ブランディングとはどういう活動なのかについてお話しします。

 

ブランディングのロードマップ

ブランディングには、ゴールまでのロードマップがあります。

4つの段階があり、1つも飛ばして進むことはできません。

ブランディングのロードマップ

  1. 商品の機能への気づき
  2. 商品の特徴への理解
  3. ブランドへの愛着
  4. ブランドとの一体化

それぞれ解説していきます。

ブランディングのロードマップ① 商品の機能への気づき

顧客が商品を買う理由は、その商品のコンセプトやメッセージに共感したからではありません。ましてや、ロゴマークがかっこいいからとかではありません。

商品の持つ機能によって、自分の課題が解決できると思うからです。

人は課題の解決手段として商品を買います。

例えば

  • お金を持ち歩くために財布を買う
  • 文字を書くためにペンを買う
  • どこでも時間を確認するために腕時計を買う

など。

なので顧客は、「どの商品が自分の課題を解決してくれるのか?」「課題を解決できる商品の中で最もコスパの良い商品はどれなのか?」と思って、商品を探しています。

これがブランドと顧客との最初の接点になります。

この段階では、顧客はブランドのことは意識していません。

いろんな商品の中で、たまたま顧客の望む機能をコスパよく売っていた商品に過ぎません。

 

ブランディングのロードマップ② 商品の特徴への理解

あなたの商品を買った後、どういうブランドの商品なのか、どんな企業が作っているのかなどを調べる人もいますが、多くの顧客が使い勝手が良いか、期待通りに課題解決に繋がるかだけに関心を寄せます。

顧客は使っているうちに、あなたの商品の特徴を理解します。

例えば

  • 薄型なのに、カード入れが5枚分ある財布
  • 長時間描き続けても、手が疲れないクッションや持ち手の形状になっているペン
  • バンドの伸縮性があり、手を締め付けない素材を使っている腕時計

など。

そして、壊れたり消耗したりして、新しく商品を買い換えるタイミングがきた時、顧客は使い慣れた機能や仕様の商品を探します。

いろんな商品がある中で、顧客の使い慣れた機能を持った商品があなたの商品しかなければ、再びあなたの商品を選ぶことになります。

この時、ブランドは顧客の求める機能を持った商品を表す商品名にすぎません。

 

ブランディングのロードマップ③ ブランドへの愛着

さらに使い続けてもらうことで、顧客にとってあなたのブランドは機能以外の意味を持ち始めます。

次に買い換えるタイミングが来た時、あなたの商品と似たような商品が売り場に並べられていたとしても、顧客にとってあなたのブランドは機能以外の意味を持っているので、他の商品と比較した時にあなたの商品が頭ひとつ抜ける状況になります。

結果、あなたのブランドを選び、よりブランドへの愛着を強めていくことになります。

この時、ブランドは顧客にとって機能以外の価値を持った特別な商品となっています。

 

ブランディングのロードマップ④ ブランドとの一体化

この段階がブランディングで目指す到達点です。

顧客とブランドは、消費者と商品という枠組みを超えて、価値観や信念を共有する関係になります。

ブランドの発信するメッセージやイメージは、自分を表すものに感じ、周りの人からもあなたのブランドを所有する人として見られることに、ポジティブな感情を覚えます。

この4段回めまでくると、あなたのブランドを利用すること自体が、顧客自身の在り方を表す行為になるので、あなたのブランド以外の商品を買うことはなくなります。

例え、似たような商品でより安い商品や、より高機能な商品が売っていたとしても。

自分のことをよりよく知ってほしいと感じるのと同じで、自分の好きなブランドをよく知ってほしいと感じるようになり、周りの人にもあなたのブランドの素晴らしさを積極的に伝えてくれるようになります。

私たちマーケターが目指すブランディングのゴールがここにあります。

 

なぜ多くの企業のブランディングは的外れなのか?

ブランドロゴやイメージを伝えることがブランディングだ、と思っている企業やマーケターは多いです。

ブランディングのロードマップを理解いただけたあなたなら、その間違いがわかると思います。

商品を使い、機能的な価値を感じ、使い続けることで慣れや愛着が生まれていない相手に対して、ブランドロゴやイメージを伝えても、そこに何も共感するものがありません。

自分が愛着を持って使っている商品であれば、売り手から発信されるイメージにも共感できます。

なぜなら、自分が好んで選んでいる商品をよりよく思いたいと感じるからです。

なので、商品を買ってもいない、商品に愛着を持ってもいない人たちに向けて、広告を使ってイメージ訴求することは、広告代理店以外は誰も得をしないマーケティング施策だと言えます。

「ブランディング」というフワッとしたものを、現状を打破するための特効薬のように感じてお金を使っているのが現状です。

はむ師匠
鴨にされてるよね〜

ブランディングのやり方を知っていますか? まとめ

多くのマーケターがブランディングについて、間違った考え方をしています。

ブランディングとは、ブランドと顧客の価値観が一体化するまでのプロセスです。

集客のためにやることではなく、顧客との結びつきをより強くするために行う活動がブランディングだと覚えておいてください。

ブランディングの目的は、あなたの商品でなければいけない理由を顧客に感じてもらうことです。

この目的を果たすために、私たちマーケターが知っておくべきロードマップがあります。

ブランディングのロードマップ

  1. 商品の機能への気づき
  2. 商品の特徴への理解
  3. ブランドへの愛着
  4. ブランドとの一体化

顧客とブランドの最初の接点は、商品の機能です。

顧客は課題を解決する手段として商品を買います。

なので、顧客が必要としている機能を提供する商品であることがブランディングの最初の一歩になります。

商品を使ってもらうことで、機能への理解、慣れによる愛着が生まれます。

その時、あなたのブランドは機能を表す商品名から、機能以外の意味を持った存在へと変わっていきます。

この段階に来て初めて、あなたのブランドが持っている価値観や伝えたいメッセージやイメージを受け取る準備が顧客にできます。

顧客は自分の使い続けている商品のことをよりよく思いたいと感じます。それが、自分自身をより良いと感じるために必要だからです。

すると、ブランドの持つ価値観と自分の持つ価値観を一体化させていきます。

そうなった時、あなたのブランドを利用することが、顧客自身を表現する行為になるので、他の商品を買うという選択肢が無くなります。

商品の機能から始まる、顧客との関係の積み重ねがブランディングという活動です。

はむ師匠
広告でなんとかなるものじゃないんだよ〜
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はむ師匠

はむ師匠

マーケティングの力でハッピーになれる人を増やすために、マーケティングの知識を発信しているマーケティン熊。 「マーケティングを使える人が増えれば、今よりも世の中は良くなる!」と信じて、大企業からスタートアップ企業まで、今まで100社以上のマーケターにマーケティングの使い方を指導してきている。

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