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買うかどうかを決める1つの条件|買わない理由を消すオファーの力

人は課題を解決するために、商品を買います。

自分の課題を解決してくれる商品があれば、買いたいと感じます。

商品と売り手への疑いを晴らすのに十分な証拠を見せられれば、信用して買おうと思います。

でも、それだけではまだ不十分です。

どれだけ手に入れたい商品だったとしても、それを手に入れるためのコストがかかりすぎれば、買わないという判断をするからです。

コストとは「支払う代償」のことです。

「買い手の感じる負担」だと考えてもらえれば、わかりやすいと思います。

例えば

  • 100万円で販売している、1ヶ月で10kg痩せられるダイエットプログラム
  • インドの奥地で販売している、髪がツヤツヤになる水
  • 10枚の申込書類に記入しないと入会できない、英会話スクール

など、それが欲しい商品だったとしても、それを手に入れるための「お金、時間、手間などのコスト」がかかると、買うのをやめてしまいます

なので、買い手が感じるコストを少なくする必要があります。

その商品を買うかどうか決める時、お金に対して感じる負担を最優先に考える人が多いので、そのためにオファーの力を使います。

オファー:取引の条件のこと。条件には「割引」「特典」「保証」がある。

 

結論:買い手の負担を、売り手が肩代わりすれば売れる

買い手が感じる価値よりも、感じる負担が小さければ、商品は買われます。

つまり、商品への期待値が支払うコストよりも大きければ、買ってもらえるということです。

人が商品を買う公式

感じる価値(期待値)>感じるコスト

この関係を作るために、オファーの力を使います。

オファーとは取引の条件のことで、売り手が買い手にする提案です。

オファーの種類:「割引」「特典」「保証」

金額を割り引くことで、支払うコストの負担を小さくしたり、特典をつけることで、支払うコストに対する価値を上乗せしたり、返品や返金などの保証をすることで、購入の失敗を取り戻すことができます。

売り手が買い手の損失のリスクを肩代わりしてあげることで、買い手は「期待値>コスト」の状態になり、商品を買ってくれます

多くの商品が買うと決めてお金を支払うことが決まってからでないと、その価値を体験できません。

なので、オファーによる顧客の負担の軽減は、購入にインパクトを与える提案となります。

顧客価値:買い手が商品に感じるベネフィット[プラスの結果/課題の解決/変化](期待値)

顧客コスト:買い手が商品を買う時に感じる金銭的・時間的・労力的コスト(負担)

 

買わない理由を消すオファーの力① 割引

割引とは、通常販売している価格よりも、安く販売することです。

商品に価値を感じている時、割引によって支払うコストが少なくなれば、「価値>コスト」の関係が作れます。

例えば

  • 通常5,000円のところ、20%offの4,000円で買える
  • 入会金10,000円が、無料になる
  • 初月1ヶ月分無料でレンタル

など。

「使ってみたいけど、不安…」と感じて買うかどうかを迷っている人が「お得」と感じる状況を作ることで、「買ってみよう!」と決断してもらうことができます。

はむ師匠
でも安いことだけを売りにするのはダメだよ〜

 

買わない理由を消すオファーの力② 特典

特典とは、購入する商品以外の商品をプレゼントすることです。

手に入る価値が増えて、支払うコストがそのままなら、「価値>コスト」の関係が作れます。

例えば

  • この美容液を買えば、保湿力を高める美容パックをプレゼント
  • このカリキュラムに申し込めば、TOEIC攻略BOOKをプレゼント
  • このサービスの会員になれば、提携店舗で使えるクーポンをプレゼント

など。

「使ってみたいけど、不安…」と感じて買うかどうかを迷っている人が「お得」と感じる状況を作ることで、「買ってみよう!」と決断してもらうことができます。

はむ師匠
価値をプラスする特典を用意しようね〜

 

買わない理由を消すオファーの力③ 保証

保証とは、約束した価値が間違いないものだと認め、責任を持つことです。

物販の場合は、期待通りの商品ではなかった場合、返品や返金を受け付けることになります。

システムやスクールなど長く支払い続ける商品の場合は、無料サポートなどで結果が出せるようにフォローをすることもありますが、このオファーのインパクトを最大化するためには、やはり返金に応じるのが1番です。

「使ってみたいけど、不安…」と感じて買うかどうかを迷っている人に、「ダメならお金が返ってくる」という状況を作ることで、「買ってみよう!」と決断してもらうことができます。

はむ師匠
お金が返ってくるならダメもとで買うよね〜

 

効果的なオファーにするための約束

効果的なオファーと効果的ではないオファーがあります。

それは、希少性があるかどうかです。

希少性:求められる量に比べて利用可能な量が少ない状態のこと

「今でなければダメ」かどうかということです。

毎日50%offなら「また今度でもいいか」と思いますが、今日だけ50%offなら「今買わないと!」と思います。

安い理由、お得な理由、保証してくれる理由が無ければ、オファーは効果的に働いてくれません。

なので

  • 期間限定
  • 数量限定
  • 指定した条件を満たす場合限定

など、その商品を「今買うべき理由」とセットでオファーは使うようにしてください

今買わなければ、すぐに欲しい気持ちは薄れていきます。他の商品からの怒涛のアプローチに目移りして流されてしまいます。

あなたは、商品を知り、気になり、納得して、買おうと思ったターゲットに、そのタイミングで確実に買ってもらわなければいけません。

一度逃せば、二度とその人は戻ってこないと思ってください。

はむ師匠
売れるかどうかはオファーで決まるよ〜

 

知っておくべき行動心理:現状維持バイアス

良い商品だと思っても必ず買わない理由が、「現状維持バイアス」という行動心理です。

「今のままが最良の選択だ」と感じる気持ちのことです。

人は買うかどうかを迷っている時、「その商品を買って失敗するくらいなら今のままでいい」と感じます。

人は商品を買うためにかかる、お金や時間や労力などを失いたくないと思っています。

間違った商品を買ってしまうと、お金や時間や労力などの支払ったコストを失うことになるからです。

それを恐れるあまりに、現状のプラスの側面だけを見て、新しい別の方法を取らなくても良い理由を探しだします。

それによって、「今のままでも不自由はない」「良くはならないかもしれないけど、損をする可能性はない」と思って、買うことをやめてしまいます。

決断が先延ばしになればなるほど、無難を選ぼうとします。

なので

私たちマーケターは、ターゲットの注意を引いて、興味を促し、納得を引き出せたら、必ずその場で買ってもらわなければいけません。

現状維持バイアスを乗り越えてもらうために、オファーを最大限に活用してください。

はむ師匠
感情が動いた瞬間に買ってもらうんだよ〜

 

買うかどうかを決める1つの条件 まとめ

人が買うのは、買うことによって手に入る価値の方が、手に入れるために支払うコストよりも大きいと感じた時です。

人が商品を買う公式

感じる価値(期待値)>感じるコスト

商品に感じる価値を高めることはもちろんですが、支払うコスを下げる方が手っ取り早く効果的で、そのために活用するのがオファーです。

オファーには、「割引」「特典」「保証」があり、どれも買い手の損失のリスクを買い手が肩代わりするために行う取引の条件です。

割引があれば、支払うコストは下がります。プレゼントがあれば、手に入る価値は高まります。保証があれば、失敗を取り戻せます。

オファーによって、ターゲットが感じているコストを、感じている価値よりも小さくすることを意識してください。

はむ師匠
買わない方が損をすると感じてもらえれば、買ってもらえるんだよ〜
  • この記事を書いた人
はむ師匠

はむ師匠

マーケティングの力でハッピーになれる人を増やすために、マーケティングの知識を発信しているマーケティン熊。 「マーケティングを使える人が増えれば、今よりも世の中は良くなる!」と信じて、大企業からスタートアップ企業まで、今まで100社以上のマーケターにマーケティングの使い方を指導してきている。

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