世の中の事業計画の多くが失敗しています。
立てた計画通りに結果を導けなかった時、その計画は失敗したと言えます。
事業計画が失敗する理由
- 目標の立て方が悪い
- 課題の決め方が悪い
- アクションの決め方が悪い
- アクションが実行されない
綿密にたてた計画が、到底実行できないものだったり、想定通りに進められなかったりすることで、計画は失敗します。
まずは失敗する事業計画にさせないために、まずは正しく目標設定する必要があります。
今回は、目標達成のための計画づくりのコツ「SMART」についてお伝えします。
目次
良い計画にするための目標設定のポイント「SMART」
良い計画にするためには、良い目標設定が必要です。
良い目標設定にするために使える考え方「SMART」をご紹介します。
SMARTは5つの文字の頭文字を組み合わせた用語で、目標設定に必要な5つの要素を表しています。
SMART:目標設定の5つの要素
- Specific(具体的である)
- Measurable(測定ができる)
- Achievable(達成可能である)
- Related(目的に沿っている)
- Time-bound(期日がある)
それぞれの意味を説明しますね。
目標設定のポイント① Specific(具体的である)
目標は、具体的でなければいけません。
誰にでも伝わるようなわかりやすい言葉や内容で書かれていなければ、その目標を共有された人が間違った解釈をしてしまうからです。
例えば
- 顧客に愛される会社になる
- 有名な商品にする
- 世の中を変えるサービスにする
など。
どういう状態や状況なら、それが達成されているのかがわからないですよね。
達成できたかどうかを図ることもできないので、フワッとした目標になります。
仕事をする上で、言葉の意味の共通認識を持つことはとても大切です。
マーケティングという言葉をとっても、人によってその言葉に込められた意味が違っています。
マーケティングとは売れる仕組みづくりです。
売れる仕組みとは、「課題を解決できる商品」「商品と売り手への信用」「商品を買うための導線」の3つを用意することです。
このことが関係者の中で共通認識化されていなければ、マーケティングという言葉を計画の中に盛り込むことは混乱の種となります。
なので、誰に伝えてもそれとわかるような表現の仕方や方法の示し方をしなければいけません。
目標設定のポイント② Measurable(測定ができる)
目標は、達成度合いを数字で表せなければいけません。
目標が達成されたのかどうかが、誰が見ても明らかになっていなければ、達成できたのかどうかがわからないからです。
人それぞれ評価の基準が違うので、共通認識を持つために数字を使います。
数字は誰が見ても同じ基準を表すからです。1は1ですし、100は100です。人によって1が3になることはありません。
なので、目標達成できている状態を客観的に表すために、何がどれくらいの数になっていればOKなのかを示します。
目標設定のポイント③ Achievable(達成可能である)
目標は、達成可能でなければいけません。
目標は高く持つべきです。低い目標は小さな結果しかもたらさないからです。
でも、高すぎる目標は達成しようという気持ちを削ぎ、達成できない理由となりがちです。
高すぎる目標を設定されると
「こんな高い目標をどうやって達成できるんだ?頑張っても無駄だよな。」「自分たちでやってみろよ。」などと、現場でネガティブな感情を生みがちです。
年商1億円の企業が、1年で年商10億円にはなるのは達成可能性がありますが、1年で年商1000億円だと達成可能性がないと言えます。
多くの企業が去年よりも利益を増やすこと、顧客を増やすことを目標にしています。
無難な目標は立てる意味がありませんが、経営者以外が達成できると思っていない目標は、どうあがいても達成できません。
なので、達成可能性が高いことは大切になります。
希望や願望ではなく、現実的に達成できるのかどうかを確認する必要があります。
目標設定のポイント④ Related(目的に沿っている)
目標は、目的に沿っていなければいけません。
なぜなら目標は、目的を達成するための条件だからです。
なので、設定した目標が目的に沿ってないなければ、それは良い目標とは言えません。
例えば
美味しいパンを作って食べた人を笑顔にしたい、笑顔で暮らす人を町に増やしたいという目的を持ってパン屋をしているとします。
利益を2倍にする目標を立てたことで、費用を減らすためにパンの原価を下げて味を悪くしたら、目的に沿った目標とは言えなくなります。
そういう判断をしたビジネスは、多くの場合衰退していきます。
なので、目的を果たすための目標になっていることが大切です。
目標設定のポイント⑤ Time-bound(期日がある)
目標は、期日が無ければいけません。
いつまでに目標を達成するのかが決まっていなければ、目標達成のための行動はいつまで経っても取られないからです。
行動が無ければ結果はやってこないので、目標は達成されません。
期日があるというのは行動を生み出すために必須の要素です。
人は時間があればその時間を全て使おうとします。
夏休みの宿題を7月31日まで終わらない人は多いですよね。
仕事も同じで与えられた時間の中でやろうという頭が働きます。
これは脳の働きが関係していて、心理学では「締め切り効果」と呼ばれています。
なので、必ずタスクには期日を設定しましょう。
「パーキンソンの法則」
歴史・政治学者のパーキンソンは「仕事の量は、完成のために与えられた時間を全て使い切るまで膨張する」と指摘した。
こんな事業計画は失敗する!目標設定のコツ「SMART」とは まとめ
目標はSMARTに計画されていなければいけません。
SMART:目標設定の5つの要素
- Specific(具体的である)
- Measurable(測定ができる)
- Achievable(達成可能である)
- Related(目的に沿っている)
- Time-bound(期日がある)
具体的な目標でなければ、実行できないからです。
測定が可能な目標でなければ、できているのかできていないのか分からないからです。
達成可能な目標でなければ、やる前からできないと感じてしまうからです。
目的にそった目標でなければ、目標が達成できても目的を果たせないからです。
目標達成の期日が無ければ、人はそれを終わらせられないからです。
あなたの作った計画が「SMART」になっているかどうか是非チェックしてみてください。
計画の作り方については、こちらの記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください⬇︎