マーケティング全般

マーケティングと広告とPRとブランディングの違いは?

マーケティングの仕事をしている人でも、「マーケティング」「広告」「PR(広報) 」「ブランディング」、これらの違いについてはっきりと説明できる人は多くありません。

それぞれが広い意味を持っていて、同じ目的のために存在するので、ごっちゃになってしまいがちです。

今回は、この「マーケティング」「広告」「PR(広報) 」「ブランディング」を違いをわかりやすく紹介します。

違いがわかれば活用しやすくなるので、是非マーケティングの実践に活かしてください!

 

マーケティングは全てを包み込む考え方

マーケティングは「売れる仕組みづくり」です。

見込み客が自動的に顧客になる理由や道を作ることです。

調査をすることでも、プロモーションをすることでもありません。

それらの施策を組み合わせて、連携させ、見込み客から「買わせて欲しい」と言ってくるような状況を作ることがマーケティングです。

なので、そもそも「広告」や「PR(広報)」や「ブランディング」と並んで比較される考え方ではありません。

ですが、マーケティングのことを調査やプロモーションだと思っている人が多いため、「どう違うんだろう?」と疑問に思う人が多いと言えます。

マーケティングでやること

売れる仕組みを作るために必要な3つの要素があります。

マーケティングに必要な3つの要素

  1. 課題を抱えた人
  2. 課題を解決する商品
  3. 商品が買える場所への導線

この3つを揃えるために、いろんな施策を行い、改善していくのがマーケターの仕事です。

詳しくは、こちらの記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください⬇︎

マーケターの仕事とは|やることは大きく3つ

広告とは見込み客集めのための施策

広告は、メディアの掲載枠を買い、商品の紹介をする手法です。

目的は、見込み客を集めることです。

見込み客とは、顧客になる可能性の高い人のことを言います。

あなたの商品が必要だと感じる人や、あなたの商品を買った方が良い人に、商品の存在を知ってもらい、興味づけをするのが広告の役割です。

見込み客は、5つのプロセスを経て顧客になります。

顧客化プロセス

  1. 認知(知る)
  2. 興味(気になる)
  3. 理解(納得する)
  4. 検討(買うか迷う)
  5. 購入(選ぶ)

この5つのプロセスに見込み客を連れてくることで、顧客が増えていきます。

この5つのプロセスが動き、見込み客が自動的に顧客へとなる流れが作れた時、売れる仕組みが完成したと言えます。

広告はこの5つのプロセスの前半「認知(知る)」「興味(気になる)」を生み出す重要な施策です。

そもそも商品を知って、興味を持つ人がいなければ、どれだけ良い商品でも買ってもらえないからです。

つまり広告は

マーケティングを成立させるための1つのパーツに過ぎず、かつマーケティングの出発点となる重要な施策だと覚えておいてください。

顧客化プロセスについては、こちらの記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください⬇︎

顧客化プロセスとは|お客さんが増える仕組みを手に入れよう

PR(広報)とは信用づくりのための施策

PR(広報)は、メディアへの働きかけで自社の紹介をメディアで紹介してもらう活動です。

その目的は、見込み客や顧客に対しての信用を作ることです。

私たちはメディアが発信する情報から、自分の役に立つ情報がないか日々探しています。

TVや新聞、Yahoo!ニュースなどは多くの人が頼りにしているメディアです。

なので、これらのメディアであなたの商品や企業についての情報が発信されれば、多くの人に知ってもらうことができます。

そのため、よくある間違いがPR(広報)を「無料の広告」として考えてしまっていることです。

多くの人に情報を届けるだけなら広告で十分です。

PR(広報)が効果的なのは、届ける情報にそのメディアの信用が上乗せされることです。

広告で受け取る情報を鵜呑みにする人はほぼいません。そもそも無視されます。

ですが、情報としてメディアが発信する情報は、情報として受け取るので信用してもらえます。

この違いが広告とPR(広報)との大きな違いです。

商品のことをただ知っただけでは、その商品を買いません。

見込み客は常に本当に役に立つ商品なのか、価値のある商品なのかを疑っています。

「いいな」と思っても、商品や売り手に対して信用がなければ買ってくれません。

なので、PR(広報)によってメディアの力を借りて、信用の積み上げをすることで、より買ってもらいやすい状況を作れます

つまりPR(広報)は

マーケティングを成立させるための1つのパーツに過ぎず、かつマーケティングを後押しする重要な施策だと覚えておいてください。

 

ブランディングとは信者づくりのための施策

ブランディングはマーケティングと同じくらい間違われている言葉です。

よくある間違いが「ロゴを表示する」「イメージ広告を出す」などを、ブランディングだとしてお金をかけてプロモーションしていることです。

これらはただの認知広告です。

ただ内容が商品を買ってもらうための広告ではなく、何も売らない、自分たちの主義主張を伝えるだけの広告という違いだけです。

ブランディングとは、信者づくりのための施策です。

信者というのは、相手のことを信じて、その考えや行いを真似して、さらにそれを他の人にも広めて行こうとする人のことです。

やんわりとした言い方で「ファン」という呼び方をしたりもします。

ファンは自分が好きなだけなのであえて周りを巻き込もうとまではしませんが、信者は周りを巻き込もうと積極的に広めるためのアクションを取るところが少し違います。

ブランディングとは、顧客が商品を気に入っていることはもちろん、その商品の作り手・売り手に対しても共感し、共鳴し、共同する状態を目指す活動です。

多くの企業が自分たちの商品や自分たちの考えに「共感・共鳴」してもらうことからブランディングを始めようとしています。

でもこれは間違いです。

そもそも人が商品を買うのは、自分の課題を解決するためです。悩みから解放されたり、理想の状態になるために商品を買います。

企業と仲良くなるために商品を買う人はいません。

なので、あなたの商品を買ったこともない人に「共感・共鳴」を促しても、それはただの押し付けになります。

まずは商品を使って、愛着を持ってもらって、顧客の求めている価値を提供するところからブランディングは始まります。

商品に対して愛着を持てた時、それを作って届けてくれている相手に興味が湧きます。

その時、なぜその商品なのか、顧客とどう理想的な世界を作っていきたいのか、などの主義・主張を聴く耳を顧客に持ってもらえるようになります。

そこで初めて「共感・共鳴」が生まれるので、この順番を間違えてはいけません。

自分の使ったことのない商品を売ってる相手に共感・共鳴することも、ましてはその商品を人に勧めることもしませんよね。

ブランディングによって、顧客はあなたの優秀なマーケティングパートナーになってくれます。

あなたの商品に愛着を持ち、作り手・売り手に共感し、その活動の手助けをしたいと感じた顧客は、積極的にあなたの商品を世の中に広めてくれます。

この時、見込み客が自動的に顧客になる流れが生まれます。

つまりブランディングは

マーケティングを成立させるための1つのパーツに過ぎず、かつマーケティングを完成させる重要な施策だと覚えておいてください。

ブランディングについては、こちらの記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください⬇︎

ブランディングとは?売れる商品にするための最強施策

マーケティングと広告とPRとブランディングの違いは?

マーケティングの仕事をしている人でも、「マーケティング」「広告」「PR(広報) 」「ブランディング」の違いをわかっている人は多くありません。

マーケティングとは

売れる仕組みづくりのことで、見込み客が自動的に顧客になる流れを作ることです。

広告とは

見込み客を集めることです。商品のことを知って、気になって、より詳しく知りたいと思ってもらったり、その商品を買う理由を作るために行います。

あなたの商品を必要としている人だけではなく、あなたの商品を買った方が良い人の気持ちの変化を作ることが大切です。

PR(広報)とは

メディアの力を借りて信用を上乗せすることです。商品と売り手に対して疑いを持っている見込み客の疑いを晴らすために行います。

どんな文脈でどういう情報を届けてもらうかによって、その効果の有無は変わってきます。

ブランディングとは

あなたの商品の信者を作ることです。商品に愛着を持ってもらい、商品や売り手の在り方や目指しているものに共感・共鳴し、共同して広めていってくれる人を作るために行います。

ブランドの名前やメッセージを広告を使って広めることではなく、商品を気に入ってもらうことが出発点です。

マーケティングが全てを包み込む考え方としてあり、その完成に不可欠な施策として、「広告」「PR(広報) 」「ブランディング」が存在すると覚えておいてください。

この違いと、それぞれの役割がわかれば、今何をすべきか、今やっていることが意味のあることなのかがわかるようになります。

そうすれば、よりマーケティングの成功のために必要なことに取り組んでいけるようになります。

 

  • この記事を書いた人
はむ師匠

はむ師匠

マーケティングの力でハッピーになれる人を増やすために、マーケティングの知識を発信しているマーケティン熊。 「マーケティングを使える人が増えれば、今よりも世の中は良くなる!」と信じて、大企業からスタートアップ企業まで、今まで100社以上のマーケターにマーケティングの使い方を指導してきている。

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