マーケティングは誰に売るのかを決めるところから始まります。
商品を売る相手のことを「ターゲット」と言います。
ターゲットについての詳しい説明は、こちらの記事を参考にしてください⬇︎
「ターゲットをよく知ることが大切ということはわかった」
「具体的に何を聞けばいいんだ!」というあなたのために、リサーチする時にどんな情報を集めれば良いのかをお伝えします。
私たちマーケターが、マーケティングリサーチで手に入れなければいけない情報は、ターゲットの「課題」「価値観」「属性」「状態」の4つです。
この4つのがターゲットの構成要素です。
ターゲットの構成要素については、こちらの記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください⬇︎
目次
ターゲットリサーチの大事なポイント
多くの企業がやるべきリサーチの目的は、ターゲットの内面的特徴を知ることです。
でも、多くのリサーチがターゲットの外面的な特徴だけを知るために行われています。
年齢や性別、職業や日々の行動などだけを知っても、何を本当に必要としているのか、何が本当の購入動機なのかはわかりません。
「欲しい!」と感じてもらえる商品を作ることも、「買いたい!」と思ってもらえる購入導線も作れません。
なので、ターゲットの内面的な特徴を知るためのリサーチが大切になります。
例えば
- どんな悩みを抱えているのか
- どんな方法で解決しようとしているのか
- なぜ解決できていないのか
- 今ある商品では解決できないのか
- 今支払っているコスト以上に支払ってでも解決したいのか
など。
何を売るか、どう売るかに繋げられる情報を手に入れなければ、これからやるマーケティングでは使えません。
4つのリサーチ項目を紹介するので、これにそってターゲットの情報を集めてください。

リサーチ項目① 課題を知るための質問
人は課題を解決するために商品を買います。
商品そのものが欲しいのではなく、それを使うことで手に入るプラスの結果を求めています。
売り手は商品を通して、課題の解決を売っていると言えます。
なので、ターゲットがどんな課題を抱えているのかを詳しく知る必要があります。
課題を知る質問
- 今、お金を払ってでも解決したい悩みはありますか?
- どんな状態が理想的ですか?
- 理想的な状態になれた時、どう感じると思いますか?
- どんな変化があれば、理想に近づけますか?
- その変化を手に入れるために、今やっていることはありますか?
これらの質問への回答に対して、「なぜ?」と投げかけて深ぼってください。
ターゲットの本音へと近づいていけます。

リサーチ項目② 価値観を知るための質問
商品を買うかどうかは、人の価値観によって決まります。
価値観とは、物事の捉え方や判断基準に影響を与えるものです。
好き嫌い、経験の有無などによって、人それぞれ物の見方や判断の仕方が違います。
なので、商品を買ってもらう相手がどんな価値観を持っているのかを知ることが大切です。
価値観を知る質問
- 何をしている時、喜びを感じますか?
- 何をしている時、嫌な気分になりますか?
- 何をされた時、喜びを感じますか?
- 何をされた時、嫌な気分になりますか?
- 最近買った商品を選んだ理由を教えてください
- その商品を買うかどうか迷ったポイントを教えてください
- 他の商品を選ばなかった理由を教えてください
- 今までにあった良い買い物は何を買った時ですか?
- なぜそれが良い買い物だったのですか?
- 今までにあった悪い買い物は何を買った時ですか?
- なぜそれが悪い買い物だったのですか?
- あなたが買い物をする時、大切にしているポイントを教えてください
- その大切にしているポイントに反して、買ってしまった商品があれば教えてください
これらの質問への回答に対して、「なぜ?」と投げかけて深ぼってください。
ターゲットの本音へと近づいていけます。

リサーチ項目③ 属性を知るための質問
人は置かれている状況によって、必要とするものが変わります。
子供ならゲームやおもちゃが必要だと感じますし、受験生なら参考書を必要とします。
ビジネスパーソンなら身なりを整えるためのスーツや革靴を必要としていますし、中高年の女性なら肌の衰えを抑えるスキンケアアイテムを必要としています。
世代やライフステージによって、必要とする物の傾向が変わるものもあります。
ターゲットがどういう環境やライフステージにいる人なのかを知ることで、同じような属性の人が求めていることを、ターゲットの情報に加えることができます。
属性を知る質問
- 性別を教えてください
- 年齢を教えてください
- 居住区を教えてください
- 職業を教えてください
- 世帯年収を教えてください
- 家族構成を教えてください
- 既婚未婚を教えてください
- 子供有無を教えてください
など。
持っている商品、利用しているサービスなど、外面的な特徴を知るための質問は他にもたくさんあります。
ただ、これらの情報はターゲットをよく知るためというよりは、ターゲットの行動傾向を掴むための材料にするイメージでいてください。

リサーチ項目④ 状態を知るための質問
意外と見落とされがちな情報が、ターゲットの状態です。
人は商品を買うまでに5つの段階があります。
- 何も知らない
- 問題は知っている
- 解決策を知っている
- 解決になる商品を知っている
- 特定の商品も売り手も知っている
状態が1から5に進むことで、買いたい気持ちが高まり、最終的に商品を買ってくれます。
ターゲットの状態に合わせた情報提供をしないと、買いたい気持ちを高めることはできません。
何も知らない人に、商品の特徴を伝えても「知らんがな!」というリアクションになります。
問題の解決策を知りたいと思っている人に、商品のキャンペーン情報を伝えても「営業やめて!」というリアクションになります。
適切なコミュニケーションをとるために、ターゲットが今どんな状態なのかを知る必要があります。
状態を知る質問
- あなたの悩みの原因は何だと思っていますか?
- その原因をどう解決すれば良いかを知っていますか?
- 解決に役立つ商品を知っていますか?
- この商品が解決に役立つことを知っていますか?
- この商品の売り手がどんな企業かを知っていますか?
答えられなければ、その段階にはなっていないということが分かります。

大公開!ターゲットがよく分かるリサーチ項目 まとめ
リサーチをしている企業はたくさんあるけど、マーケティングに活かせるリサーチができている企業は多くありません。
マーケティングリサーチは、マーケティングにいかせなければ意味がありません。
そのためにはターゲットの外面的特徴だけではなく、内面を知ることが重要です。
「課題」「価値観」「属性」「状態」を知ることで、ターゲットが求めているもの、買いたい気持ちのスイッチが見えてきます。
直接、想定ターゲットにインタビューをして、回答に対して「なぜそう思ったのですか?」と打ち返して深ぼってください。
本人も気づけていない深層へたどり着けると思います。

リサーチの方法についてはこちらも参考にしてみてください⬇︎