私たちマーケターの最大の悩みは、思うように集客できないことです。
認知を広める、イメージをよくするなど、人によっては課せられた目的が違うかもしれませんが、それらも何のためにやっているかと言えば、集客するためです。
私たちがやっている施策の最終的なゴールは集客することと考えられていなければ、意味のないマーケティング施策になってしまいます。
集客力のある媒体やクリエイティブを探したり、集客がうまい広告代理店に依頼したり、集客のためのノウハウをかき集めたり、いろいろしているけどなかなか成果が出ていないという方は多いです。
今回は、集客に成功しているマーケターが必ず取り入れている「科学的アプローチ」についてお伝えします。
いろいろやってきたけど、あまりうまくいっていないという方はぜひこの記事を読んで実践してみてください。
目次
科学的アプローチとは
科学的方法とは、断片化された散在している雑情報あるいは、「新たに実験や観測をする必要がある未解明な対象」に関連性、法則を見出し、立証するための体系的方法である。
難しいですよね。簡単に言い換えると、仮説を元に実行して手に入れた結果から、うまくいくやり方を見つける方法という感じです。
「こうすれば、うまくいく(うまくいかない)」を見つけるための手法と覚えておいてください。
やみくもに思いつきでやるのではなく、「もし〜なら、こういう結果になるはずだ」という仮説を立てて、それが本当にそうなのかを実際にやってみて答え合わせをしていきます。
それを続けることによって、「こうすれば、うまくいく」(成功法則)が見えてきます。
科学的アプローチには4つの要素が必要だとされています。
科学的アプローチの4つの要素
- 明らかなものだけを評価対象とする
- 考えられる最小の大きさに分解して考える
- 具体から抽象へと順番に見ていく
- 抜け漏れが無いようにする
※デカルトが『方法序説』で示した原則を噛み砕いて解釈を交えて表現しています
つまりは、自分の思い込みで判断をせず、目の前の事実だけを判断基準として、結果から法則を見つけるという方法です。
これが科学的アプローチです。
集客における科学的アプローチとは
集客も科学的アプローチによって、成功法則を見出すことができます。
見込み客が顧客になるまでの全体の流れをどのように作れば、より顧客になってもらいやすいのかを考えて、集客施策のやり方をいろいろと実験することによって見つけていきます。
見込み客が顧客になるまでには必ず、認知→興味→理解→検討→購入の流れがあります。
これを「顧客化プロセス」と呼びます。
顧客化プロセスについては、こちらの記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください⬇︎
この流れを作るための施策が「プロモーション」と「ランディングページ」です。
見込み客が顧客になるとき、「プロモーションに触れる→ランディングページに訪れる→買う」という流れを辿ります。
プロモーションで知ってもらい興味をひき、ランディングページで買うかどうかを決めてもらうのが、集客の「型」になります。
これらの施策がうまくいっているのかどうかを測る指標として、”プロモーション→ランディングページ”と”ランディングページ→購入”の「歩留まり」を見ます。
「歩留まり」とは、どれだけの人が次のステップへ進んだかを表した数字です。
例えば
”広告→ランディングページ”の歩留まりは、広告を見た人の内、ランディングページへ訪れた人の数を表します。
”ランディングページ→購入”の歩留まりは、ランディングページを訪れた人の内、購入してくれた人の数を表します。
やったことが効果的だったのかどうかを、歩留まりの上がり下がりを見て判断すれば、結果を数字という具体的で客観的なもので判断できます。
これが集客の科学的アプローチです。
科学的アプローチを使って集客を成功へ導く方法
では、科学的アプローチを使って、集客をどう改善していけば良いのかについてお話しします。
集客を増やすためには、以下の2つの方法をとることになります。
- ”プロモーション→ランディングページ”の歩留まりを上げる
- ”ランディングページ→購入”の歩留まりを上げる
結果を変えるには、やり方を変える必要があります。
なので私たちマーケターがやることは、プロモーションのやり方を変えるか、ランディングページの内容を変えるかになります。
プロモーションには、SNS活用やSEO対策やPRなどいろいろな手法がありますが、広告が最も効果的な集客施策なので、広告を中心にお話をします。
集客を改善するためにマーケターがやること
- より多くの人の反応が得られる広告にすること
- より多くの人の買いたい気持ちを高められるランディングページにすること
それぞれ解説していきます。
広告の反応を高める方法
広告の反応を高めるためには、クリエイティブにテコ入れをします。
どの媒体で広告するか、どういう出し方で広告するのかも大切ですが、それは媒体側のAIが自動的に最適化してくれるようになっています。
なので、私たちマーケターがやるべきは「誰に×何を×どのように」の「何を」になります。
広告クリエイティブは、「メッセージ」と「イメージ」で構成されます。
集客の科学的アプローチでは、より興味を引くメッセージとより注目を集められるイメージを探す実験を繰り返すことになります。
コピーの作り方のおすすめ法については、こちらの記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください⬇︎
ランディングページの反応を高める方法
ランディングページの反応を高めるためには、「ファーストビュー」と「オファー」にテコ入れをします。
ファーストビューとは、ランディングページを開いて最初に表示される部分のことです。
オファーというのは、取引の条件のことで、分かりやすく言うと「割引」「特典」「保証」などのことです。
ファーストビューが大切な理由
見込み客は広告をタップして表示されたページを見るかどうかを、1~2秒で判断します。
瞬間的に「違うな」と感じれば、戻るボタンを押します。
なので、最初の1~2秒で見込み客の心をグッと掴んで、「読んでみよう」と思ってもらえなければいけません。
そのための方法が、「ファーストビューでベネフィットをしっかりと訴求する」ことです。
ベネフィットとは、その商品を使うことで手に入るプラスの結果です。
顧客は手に入れたい結果があり、そのための手段として商品を買います。
なので、自分が欲しい結果が手に入るとわかれば、「なぜ手に入るのか?」「本当に手に入るのか?」「手に入るなら欲しい!」と思って、ランディングページを読み進めてくれます。
オファーが大切な理由
見込み客は自分が欲しい商品が手に入ると思っても、感じている価値が支払うコストよりも小さいと感じれば買いません。
「感じる価値>支払うコスト」こうなった時、買おうと決めます。
なので
- 割引で支払うコストを小さくしたり
- 特典で価値を上乗せしたり
- 保証で失敗した時のコストを取り戻せるようにしたり
することで、見込み客が買い求めやすい状況を作ることが大切になります。
科学的アプローチを使って結果を評価する方法
では、それぞれのテコ入れで、結果をどう評価すれば良いのかについてお話しします。
広告のテコ入れに成功したかどうかの評価法
”広告→ランディングページ”への歩留まりがどれくらいあるのかは、広告のクリック率で判断します。
広告を見た人の内、クリックしてランディングページへ訪れた人の割合が広告のクリック率だからです。
厳密にはクリックと訪問とはイコールになりませんが、考え方として分かりやすいのでそう覚えておいてください。
広告の反応が高まるということは、広告を見て興味を持ち、その先の情報を知りたいと思った人が増えるということなので、広告のテコ入れに成功すればクリック率が高まります。
ランディングページのテコ入れに成功したかどうかの評価法
”ランディングページ→購入”の歩留まりがどれくらいあるのかは、ランディングページのコンバージョン率で判断します。
ランディングページへ訪れた人の内、購入した人の割合がコンバージョン率だからです。
コンバージョン…購入や申込などの成果発生のこと
ファーストビューを変えたことで見込み客の興味を惹きつけられて、コンバージョンする人が増えたり、オファーを変えて購入のハードルが下がったことで、コンバージョンする人が増えたりします。
なので、ランディングページのテコ入れに成功すれば、コンバージョン率が高まります。
このように、やった結果をもとに、良いやり方と良くないやり方を選んでいくのが、集客の科学的アプローチです。
集客に成功している人がやってる科学的アプローチとは? まとめ
集客に成功できているマーケターは、科学的アプローチを使っています。
科学的アプローチとは、仮説を元に実行して手に入れた結果から、うまくいくやり方を見つける方法です。
見込み客が顧客になるまでの全体の流れをどのように作れば、より顧客になってもらいやすいのかを考えて、集客施策のやり方をいろいろと実験することによって見つけていきます。
見込み客を顧客化するためには、プロモーション→ランディングページ→購入という流れが必要です。
この流れをよりスムーズにするためのプロモーションとランディングページを作っていくのが、私たちマーケターの仕事です。
”プロモーション→ランディングページ”、”ランディングページ→購入”の歩留りを高めていくことで、集客のパフォーマンスは高まっていきます。
テコ入れの結果、歩留まりが高まったのか低くなったのかを見て、施策の良し悪しを判断していきます。
広告の良し悪しはクリック率、ランディングページの良し悪しはコンバージョン率で決めます。
これにより、行き当たりばったりの博打的なやり方ではなく、科学的なアプローチによる再現性のある改善に取り組めるようになります。