世の中の事業計画の多くが失敗しています。
立てた計画通りに結果を導けなかった時、その計画は失敗したと言えます。
事業計画が失敗する理由
- 目標の立て方が悪い
- 課題の決め方が悪い
- アクションの決め方が悪い
- アクションが実行されない
正しく設定された目標も、正しく課題設定できていなければ失敗します。
正しく設定された課題も、正しいアクションで解決されなければ失敗します。
正しく設定されたアクションも、正しいタスク設定がされなければ失敗します。
結果は、目の前のタスクの積み上げで手に入ります。
今回は、目標達成のためのタスク化のコツについてお伝えします。
目次
タスクとは
タスクとは、アクションを短期で行う小さな単位に分解したもののことです。
仕事を構成する「作業」と考えてください。
1つのアクションは複数のタスクによって作られます。
例えば水を飲むというアクションは
- コップを手にとる
- 水をいれる
- 飲む
となります。
水を飲めてない状態から、いくつかの作業によって、水を飲める状態に変化しています。
この状態の変化を手に入れるために行うのがアクションで、そのアクションを実現するための具体的な作業がタスクです。
目標達成のためのタスクの考え方
タスクは小さければ小さいほど、アクションの達成可能性が高まります。
なぜなら誰がやっても同じ結果になるからです。
人は判断基準が異なります。それぞれの判断基準を持ち込める状況では、個人の解釈でOK・NGを判断されて、仕事の進め方や出せる結果にバラつきがでます。
正しいやり方をみんなができれば、いつも正しい結果を手に入れることができます。
当たり前のように提供されるサービスってありますよね?
例えば
マクドナルドで出される食べ物とか、店員さんのサービスとかはどこの店舗でも同じです。
吉野家で提供される牛丼の味や出てくるスピードも基本は同じですよね。渋谷区の吉野家だけ提供まで10分かかるとかそう言う違いはありません。
これは、アクションが細かくタスク化されているからです。
「こういう時にはこうする」が決まっているので、みんな同じ動き方ができて、同じ商品を同じように提供することができています。
先ほどの水を飲む例をより具体的なタスクにすると
- コップを手にとる
- 蛇口をひねる
- コップに水を注ぐ(8分目まで)
- 蛇口を閉める
- コップを口に持ってくる
- 口をつけて水を口に流し入れる
- 口に水が流れたらコップを口から離す
- 口に含んだ水を飲み込む
となります。
ここまで具体的にタスク化できていれば、誰もが間違えずに行動できるので、アクションは正しく実行されて、期待していた結果を手に入れることができます。
なので、計画を作る側が実行する側よりも、結果を出すために必要なタスクについて理解している必要があります。
結果を出す方法を知らない人が作った計画にしたがって行動しても、目標達成はできないですから。
多くの企業で計画が失敗に終わってしまう理由
アクションをタスク化できていないことで、計画は失敗に向かっていきます。
なぜなら、タスクが行動の最小単位だからです。
先ほどの水を飲むアクションを具体的なタスクにした例を見て「まどろっこしいな!」と感じましたよね(笑)
当たり前にできるアクションをあえてタスクにすると、あんな感じになります。
この時とても周りくどく感じます。「そんなこといちいち考えてやってたら時間がかかってしまう」と。
でも、水を飲んだことがない子供、初めて水を飲む人に対して、水を飲むと言うアクションをとってもらう時、これくらい細かく動きを指定してあげなければ、うまくはできないですよね?
これだけ具体的な手順を示しても、失敗してしまうことも多いと思います。
私たちが当たり前のようにやっている「水を飲む」という行為だから、おかしな話として感じるかもしれません。
ですが、業務経験の浅い相手に対して仕事を依頼する時、タスクを具体的に示していないために、うまく実行されないという状況は良くあります。
アクションが具体的にタスク化されていないために、間違ったやり方をしてしまったり、時間がかかってしまったりして、期待通りの結果を手に入れられていないことがよくあります。
事業計画が失敗してしまうのは、アクションが具体的なタスクに落とし込まれていないために、結果に繋がらない作業にリソースを使ってしまっていることが原因です。
アクションを正しくタスク化できているかどうかが、結果を出せるかどうかの鍵となります。
目標達成のためのタスク化の3STEP
ではどうやって正しくタスク化すれば良いのか?という疑問にお答えします。
次の手順に沿ってアクションをタスク化していきます。
タスク化の3STEP
- アクションのゴールを明確化する
- ゴール状態に必要なモノやコトを洗い出す
- それらに順番をつける
ゴールまでの道のりを具体的にするということです。
例えば、水を飲むアクションで考えると
- アクションのゴールは、水が胃袋に入った状態
- ゴール状態に必要なモノとコトは、水・水を入れる入れ物・入れ物に水を入れる行為・入れ物に入った水を口に運ぶ行為・口に運ばれた水を飲み込む行為
- 順番をつけると、①入れ物を手に入れる②入れ物に水を入れる行為③入れ物に入った水を口に運ぶ行為④口に運ばれた水を飲み込む行為
という感じです。
直接口をつけて飲む、手を入れ物がわりにするなど、ゴールの達成の方法はいくつかあります。
ですが、水を飲むという結果を手に入れるためには、水を口に運んで、飲み込む行為が必ず必要になります。
水を口に運ぶ前に、口の中に水はやってこないので。
この当たり前の作業を可視化します。
①が終わらなければ、②ができない、②が終わらなければ③ができない、という各タスクの関係性がわかるように、流れで可視化をします。
そうすると、アクション達成までの各タスクの期日をつけることができて、予定通りにそのアクションを終わらせることができます。
このタスクの流れを「プロセス」と呼びます。
目標達成のためのタスク化の仕上げ
タスク化は、アクション達成までのプロセスを可視化しただけでは不十分です。
なぜなら、それはやることが具体的にされただけだからです。
やることが具体的になっていてもそれを実行しなければ、結果は手に入りません。
なので、タスクの担い手を決めなければタスク化は完成しません。
業務内容によって、振り分けるタスクは変わりますが、誰がどのタスクをいつまでに終えるのかを決めて、それを可視化しておくことで、計画通りにアクションを進めていけるようになります。
タスク、担当、期日こららを一覧にしたものが「実行計画表」となります。
ゴールまでのプロセスを可視化することで、関わるメンバー全員が自分たちのやることを具体的にわかるので、「あれ、これ誰がやるんだっけ?」「いつまでにやるんだっけ?」という、プロジェクトの進行を止めてしまう状況にならずに済みます。
マネージャーと呼ばれる、メンバーの仕事を管理する立場の人は、この行動計画表に沿ってタスクが実行されているかどうかを確認すれば良いので、仕事の把握がしやすくなります。
毎回「あれどうなってるっけ?」と各担当に聞き回っていては、状況把握だけで業務時間が終わっってしまいます。
ガントチャートと呼ばれるプロジェクト管理ツールを使ったりもしますが、簡単なスケジュール表でも問題ありません。
誰が、何を、いつまでにやるのかが、全員にわかりやすくなっていればOKです!
便利なツールとかはまた紹介していきますね!
こんな事業計画は失敗する!タスク設定のコツとは まとめ
アクションが達成できるかどうかは、タスク化にかかっています。
タスクとは、アクションを構成する作業の最小単位です。
誰が見ても「こうする」がわかる状態の作業ということです。
計画が失敗するのは、実行に失敗するからです。
実行に失敗するのは、正しく実行されなかったからです。
正しくタスク化されていれば、誰がやってもアクションは実行されます。
もちろんスキルの有無によって、結果のできの良し悪しはあります。
ですが、やることが具体的なので、何ができていないか、なぜできていないかがすぐにわかります。
アクションは次のアクションのための準備になっていることも多いので、1つのアクションがうまくいかなかったり、時間がかかりすぎてしまうと、他のアクションにも影響を与えることになり、事業計画全体の失敗へと繋がってしまいます。
なので、1つ1つのタスクが事業計画の失敗と成功を握っています。
事業計画の作り方も参考にしてください⬇︎