web集客する時、必ず必要なのがweb広告の出稿です。
web広告にもたくさん種類があり、使えるお金の大小でやるべき広告媒体が変わります。
web集客がうまくいかない企業の多くは、やるべき広告媒体を間違っています。
まずはweb広告の種類と活用の違いについて知ってください。
今回は、どんな広告媒体があり、どういう目的で使い分ければ良いのかについてお話しします。
web広告にはいくつかの分類があります。
web広告の分類
- プラットフォームによる分類
- 出稿先による分類
- 買い付け方法による分類
それぞれ解説していきます。
目次
web広告の種類① プラットフォームによる広告の分類
一般的に使われているのがプラットフォームによる広告媒体の分類です。
プラットフォームとは、GoogleやFacebookなど広告配信元となっているサービスのことです。
例えば
- Yahoo!
- LINE
- Youtube
- TikTok
- Buzzvideo
- SmartNews
- Gunosy
など。
Googleの持っている広告枠で広告を出したいならGoogleを使い、Facebookの持っている広告枠で広告を出したいならFacebookを使います。
ターゲットがよく使っている媒体で広告するのが、広告媒体選びの鉄則です。
Googleをメインに、FacebookやInstagramなどターゲットがよく使っている媒体を重ねていくのがおすすめです。
web広告の種類② 出稿先による広告の分類
広告の出し先による分け方もできます。大きくはこの3つです。
- 検索広告
- ディスプレイ広告
- 動画広告
それぞれ解説していきます。
検索広告とは
検索広告は、web検索をした結果ページの上部に表示されるテキスト形式の広告です。
買い付けたキーワードが検索された時に、検索結果面に広告が配信される仕組みになっています。
検索広告の役割
検索広告の主な役割は、あなたの商品を探している人に対して、あなたの商品の売り場への導線を作ることです。
商品名や企業名で検索してくれた人がいるのに、検索結果にあなたの商品の情報が出ていなければ、商品に興味を持ってくれた人もその興味を失ってしまいます。
特定の商品ジャンルでのおすすめ商品を検索してくれた人がいる時に、検索結果に他の商品の情報しか出ていなければ、あなたの商品を選ぶ人はいなくなります。
検索広告は、見込み度の高いターゲットに対する販売の機会損失を無くすための広告です。
検索広告が出せる媒体
検索広告はGoogleとYahoo!で出せます。
「他にも検索サービスってあるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、GoogleやYahoo!が提携している検索システムがほとんどなので、この2つを押さえておけば、ほぼ全ての検索システムの検索結果に広告を配信することができます。
検索広告が出る場所
検索広告は、GoogleやYahoo!などの検索窓で、キーワードを入力して検索した人が見る検索結果ページの上部と下部に表示されます。
検索結果を上から下まで見る人は少ないです。そのため、検索結果ページの上部に掲載されていなければターゲットの目に止まらないので、広告として意味がありません。
広告枠は3〜4つで、この枠を複数の広告主で取り合う形になります。
検索広告の広告フォーマット
広告フォーマットとは、広告の形状のことです。
検索広告の場合は、テキスト形式になります。「タイトル」と呼ばれる見出し部分と、「ディスクリプション」と呼ばれる説明文によって構成されています。
以前は、GoogleとYahoo!で見出しの数や文字数が違っていて、どちらも配信する時とても面倒だったのですが、今は統一されて運用業務をしやすくなっています。
検索広告の課金形式
検索広告はクリックされると費用が発生します。この課金形式を「クリック課金」と呼びます。
広告がクリックされて初めて費用が発生するので、無駄な広告をしなくて済むという画期的な広告手法です。
広告を出せるかどうかは、よりキーワードに適した広告かどうかと、1クリックあたりの入札単価で決まります。
広告と関係のないキーワードを買い付けている広告主がいたとしても、それは検索している人の意図に反した情報なので掲載されない仕組みになっているということです。
関係のないキーワードを買い付ける企業は少ないので、多くの場合は入札単価をより上げられる方が優位となります。
限られた枠を複数の広告主で取り合うことになるので、見込み度の高い人が検索している人気のキーワードは、1クリックあたりの広告費が高くなる傾向があります。
例えばダイエットサプリの場合
- ダイエットサプリ おすすめ
- ダイエットサプリ 人気
- ダイエットサプリ 口コミ
など、商品を探している人が検索するキーワードに対して広告を出したいと考える企業は多いので、競合性が高くなります。
使える予算に応じた広告配信設計が肝となります。
検索広告で設定すること
検索広告では、狙ったターゲットに対して広告を出すために、以下の設定をします。
検索広告の設定
- キーワード
- 配信方法
- 広告文(タイトル/ディスクリプション)
- 予算
メインはこの4つです。
- どのキーワードが検索された時に広告を出すか
- 設定したキーワードをどこまで拡大解釈して配信するか
- どんな表現の広告にするか
- いくら使うか
を決めて設定します。
検索広告のポイント
検索広告は、キーワードの選び方と広告テキストの作り方がポイントです。
ターゲットが検索するだろうキーワードを設定して、そのキーワードを検索している人が知りたいだろう情報を広告テキストで表現できていれば、広告に興味を持ちクリックしてもらえます。
ディスプレイ広告とは
ディスプレイ広告とは、webサイトやアプリで表示されるイメージ形式の広告です。
画像や画像+テキスト、最近では動画を使える広告も増えてきています。バナー広告と呼ばれたりもします。
ディスプレイ広告の役割
ディスプレイ広告は、ターゲットに商品の存在を知らせる役割があります。
webサイトを見ていたり、アプリを利用している時に、広告を見せることで商品の存在に気づいてもらうことができます。
見たくないものを見せられることが多いので、邪魔な広告として思われがちな広告がこれです。
ディスプレイ広告を出せる媒体
基本的にはどの媒体もディスプレイ広告を配信できます。
というか、web広告のメインがディスプレイ広告なので、出せない媒体を探す方が難しいです。
ディスプレイ広告が出る場所
ディスプレイ広告は主に、webページとアプリに表示されます。
掲載されるwebページには例えば
- MSN JAPAN(https://www.msn.com/ja-jp)のようなポータルサイト
- 朝日新聞デジタル(https://www.asahi.com/)のようなwebメディア
- 個人のブログ
などがあります。
SNSのタイムラインに流れてくる広告もディスプレイ広告です。
厳密にはインフィード広告と言いますが、見てる側からすれば同じようなものとして認識されます。
ディスプレイ広告の広告フォーマット
ディスプレイ広告の形式は、主に「画像」「画像+テキスト」「動画」があります。
バナー広告と呼ばれる画像にイメージとテキストを載せた広告が以前の主流で、横長のもの、四角のもの、縦長のものなど、いくつか決められた形があります。
媒体毎にサイズが異なるので、それぞれの媒体に合わせたサイズの画像を作成して、入稿する必要がありました。
ですが、最近では「レスポンシブ広告」と呼ばれる、画像とテキストの組み合わせの広告フォーマットが主流になっています。
ディスプレイ広告の主流「レスポンシブ広告」とは
レスポンシブ広告とは、画像とテキストを複数入稿しておけば、媒体側で自動で画像とテキストを組み合わせて、バナー広告を作成して配信してくれるという広告配信の仕組みです。
レスポンシブ広告を利用すれば、バナー広告をデザインする必要がなくなり、デザイナーへ発注せず、広告運用者が自分で広告クリエイティブを作成できます。
より最適な組み合わせを媒体側で判定して配信してくれるので、クリエイティブ作成に時間をかけることなく、反応の良い広告を作ることができるという、とても素敵な仕組みなんです。
レスポンシブ広告で配信できる枠の方が多くなっているので、広告が出やすくなるというメリットもあるので、ぜひ活用するようにしてください。
ディスプレイ広告の課金形式
ディスプレイ広告の課金方法には、大きく2つあります。
「インプレッション課金」と「クリック課金」です。
クリック課金は検索広告と同じで、広告が表示されてクリックされた時に費用が発生するというものです。
インプレッション課金は、オフライン広告と同じように表示に対して費用が発生する課金方法です。
Googleなどメインで活用される広告媒体では、配信設定で選べるようになっています。
露出を増やす時はインプレッション課金、流入を増やす時はクリック課金にするのが、一般的な使い分けになっています。
ディスプレイ広告で設定すること
ディスプレイ広告の設定
- 配信する対象(ターゲット)
- 配信する場所(プレイスメント)
- 配信する意匠(クリエイティブ)
- 予算
誰に、どこで、何を、どれくらい見せるのかを決めるということですね。
特に、配信する対象(ターゲット)をどう設定するかが鍵になります。
web広告はユーザーの行動データを活用して配信ができます。ディスプレイ広告はデータ活用によって、その力を最大化させます。
例えば
- 一度サイトに訪れた人に対して広告を出す
- サイトの中の特定のボタンをクリックした人に広告を出す
- 申し込み完了した人を除外して広告を出す
- 商品を購入した人と似たような行動をとっている人に広告を出す
- 特定のエリアにいる人だけに広告を出す
- 特定のキーワードを検索している人に広告を出す
- 性別や年齢などを特定して広告を出す
など。
媒体が持っているweb上の行動データを元に、広告を見せる相手を細かく設定できるところがweb広告の革新的なところです。
ディスプレイ広告は配信設定のやり方次第で、無限に配信方法を作れる広告媒体です。
ディスプレイ広告のポイント
ディスプレイ広告の醍醐味は、web行動データを用いたターゲティング設定にあります。
どういう行動をとっている人にどんな広告を見せるのかで、広告のパフォーマンスが変わるので、いろんなターゲットを試しながらより反応の高い配信先を探していきます。
大きくは顕在層向けの配信と潜在層向けの配信に分かれます。
顕在層向けのディスプレイ広告配信とは
リターゲティング配信と呼ばれる「サイトへ訪問したユーザーに向けた広告配信」を指します。
すでにあなたの商品に興味を持って、サイトへ訪問している人を顕在層として考えて、その人に対して再訪問を促すために広告をする方法です。
人は1度見ただけでは買いません。広告を見ても、なんの広告を見たのかを覚えている人は少ないです。
なので、興味を持ってもらうためには、何度か広告を見てもらう必要があります。
接触回数が多いほど、好感をもつという人間の行動心理もあるので、何度も広告を見てもらうことは効果的に働きます。
<参考 ザイオンス効果とは>
そのため、サイト訪問した人をグルーピングして、その人たちだけに広告配信するリターゲティングを活用してください。
と今までは伝えていたのですが、2021年4月時点ではそうも言えない状況が起こっています。
何かというと、今後はリターゲティングするために利用されていたweb上の個人の行動データの活用ができなくなっていくからです。
より興味を引くためのクリエイティブの重要性が高まり、接触回数を増やすために必要な広告の量が必要になっていきます。
潜在層向けのディスプレイ広告配信とは
潜在層向けのディスプレイ広告とは、「媒体が持っているデータを元に配信先を決める配信方法」です。
ターゲティング配信やオーディエンス配信などと呼ばれています。
使えるデータには
- 年齢や性別などのプロフィール情報
- ネットを利用しているエリア情報
- ページ閲覧情報
- 検索キーワード情報
- クリックや購入など行動情報
- 自社保有の顧客情報
などがあり、さらにこれらを掛け合わせることで、ターゲットを具体的に絞っていくことができます。
例えば
- 東京にいる30代男性で、ヘアケアに関心のある人
- 全国の女性
- ビジネスに関心のある男性
など。
これらのデータは媒体毎に使えるものが違います。Facebook広告やInstagram広告は、Facebookの持っている個人的な情報を扱えるので、ターゲティング精度が高いとされています。
動画広告とは
ディスプレイ広告でも動画形式の広告を配信できますが、ここでは動画配信プラットフォームでの動画広告配信のこととして扱います。
動画配信プラットフォームと言っても今はYoutube一強なので、基本的にYoutube広告だと思っていただいて構いません。
なので、Youtube広告を前提に解説していきます。
動画広告の役割
媒体の持っているデータを利用してターゲットを選び、ターゲットが思わず目を止めてしまうクリエイティブを見せて、商品に気付いて興味を持ってもらうために配信するのは、ディスプレイ広告と同じです。
違いは配信される場所と届けられる情報量です。
配信される場所は視聴している動画の前後や間です。動画の画面全体を使って広告が表示されるので、TVCMと同じように動画広告は無視することができない広告です。
あとは、長さも好きに設定できるので、15秒や30秒で興味を引かなければいけないTVCMと違って、商品の説明をしっかりと動画でしてしまったり、ストーリーを活用したり、長尺の広告動画を見せることもできます。
1時間以上ある動画を広告として流すこともできるので、動画をどう作るかがとても重要な広告です。
動画広告の広告フォーマット
Youtube広告にはいくつか動画のタイプがありますが、基本的には「スキップ可能なインストリーム広告」を使えばOKです。
5秒経つとスキップできる私たちが普段「うっとおしいな〜」と感じている動画広告です。
広告のサイズも横型、四角、縦型があり、狙いに応じてサイズを変えます。
スマホで動画を見る人が増えているので、縦型の動画を活用すべきと言われています。
縦型の動画の場合、スマホの画面全体を広告で埋め尽くす形になり、広告のインパクトが大きくなるからです。
動画広告の課金形式
動画広告は視聴に対して費用が発生します。
ランディングページへの誘導に対しては、高くつくことが多いので、動画を見てもらうことをより重視した広告配信になります。
動画視聴している人への興味づけや、ランディングページへ呼び込む手前での情報提供をしたい場合に使うと効果的です。
「スキップ可能なインストリーム」をおすすめした理由は、この広告の画期的な課金方法にあります。
この動画広告は、30秒視聴するか30秒以内にクリックなどのアクションをされなければ、無料で広告が出せるのです。
つまり、無料で5秒は必ず広告を出せるということです。
たかが5秒、されど5秒です。
その5秒間で印象的な映像をたくさんの人に見せることができれば、広告の持つ「認知獲得」への貢献度はすごいと思いませんか?
さらに、30秒以内なら動画を見られても広告費はかかりません。
TVCMは15秒か30秒が基本です。今ではTVよりもYoutubeを見る人が増えているので、無料でTVCMを打てているような状況を作れるのが、Youtube広告最大のメリットだと言えます。
動画広告で設定すること
ディスプレイ広告と同じで、誰に・何を・どれくらい出すのかを決めます。
動画広告の設定
- 配信する対象(ターゲット)
- 配信する動画(クリエイティブ)
- 予算
Youtube広告はGoogle広告の管理画面から配信するので、Googleで使えるデータを同じように使えます。
動画広告でもリターゲティング配信が可能で、動画視聴した人を広告配信の対象にすることもできます。
動画広告のポイント
web広告の特権とも言える行動データの活用はディスプレイ広告と同じですが、動画広告だけで言えば、最初の5秒でスキップされないことが最も重要です。
見てもらえなければ、広告は存在しないのと同じです。
最初の5秒で、誰に向けた情報なのかを具体的に示さなければ、確実にスキップされます。
ターゲットの興味を引きつける広告にするために、最初の5秒部分だけを複数パターン作ってテストする方法があります。
30秒以上見られなければ課金されないというボーナスゲームのような広告なので、活用の仕方次第ではかなりコスパの良い広告になります。
web広告の種類③ 買い付け方法による広告の分類
web広告の買い付け方には大きく3つあります。
- 運用型広告
- アフィリエイト広告
- 純広告
運用型広告とは、ここまで紹介してきた検索広告やディスプレイ広告など、媒体の管理画面から広告を設定して配信する広告です。
アフィリエイト広告とは、アフィリエイターと呼ばれる個人や企業の運営しているサイトに広告を掲載してもらい、そこから成果が発生した場合に報酬を支払うという成果報酬型の広告です。
アフィリエイト広告についてはこちらで詳しく紹介しているのでご覧ください⬇︎
純広告とは、媒体社が決めた広告枠を媒体社の設定した金額で購入するやり方で、オフライン広告の買い付けのやり方と同じ方法です。
例えば
レシピサイトのトップページの画面右側の広告枠に1ヶ月掲載するために30万円を支払う、というような買い付け方です。
レシピサイトの見られる回数が1ヶ月で100万回だとすると、100万回の露出機会を買うために30万円を支払うというイメージになります。
昔はこの買い方が基本でしたが、今ではweb広告の主流ではないので、覚えていなくても大丈夫です。
web集客の基本のキホン!web広告の種類を覚えよう まとめ
web広告には分類の仕方でいくつもの種類があります。
それが複雑に入り乱れているため、とっつきにくかったり、何が大切なのかわかりづらくなっています。
プラットフォーム視点なのか、配信先視点なのか、買い付け方視点なのかで分けて考えることで、媒体の違いがわかりやすくなります。
プラットフォーム別で見ると様々な媒体がありますが、全て「そこにいるユーザーのデータを活用して広告配信ができる」ことに変わりはありません。
あとは媒体ごとに使えるデータが違ったり、広告の設定方法が違ったりするだけです。
ビジネスが小さなうちはいろんな媒体をやっても、金銭的にも工数的にもリソースをかけられないので、中途半端な結果にしかなりません。
なので、最初のうちはいろんな媒体をやるのではなく、多くの人が使っているGoogleなどの媒体をとことん使い倒すことから始めてください。