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売れる商品と売れない商品の違い|顧客が買う理由、ベネフィットとは

世の中には売れている商品と売れていない商品があります。

人がその商品を買うのは良い商品だと思ったからです。悪い商品を買いたい人なんていないですよね。

多くの企業が「自社の商品は良いものだ」と思っているのに、なかなか売れなくて困っています。

なぜ良い商品なのに売れない商品がたくさんあるのでしょうか?

売れる商品と売れない商品の違い、売れる商品にするために何が必要なのか、をお伝えします。

 

結論:売れる商品にはベネフィットがある

ベネフィットとは「利便性」という意味です。

難しい言葉なので簡単にすると、「手に入るプラスの結果」ということです。

人は課題を解決するために商品を買います。不便を便利にしたり、なりたい自分に近づくための手段として、商品を手に入れます。

例えば

  • 10kg痩せたいから、運動するためにジムへ申し込む
  • 英語を話せるようになりたいから、英語を学ぶために英会話スクールに通う
  • 肌の乾燥を抑えたいから、保湿するために化粧水を買う

など。

自分の求める結果が手に入ると思えば、買ってくれます。

ベネフィットは顧客の求める変化です。

つまり、顧客が手に入れる「価値」と言えます。

買ってもらえる商品にするためには、顧客が求める結果を提供できる商品にすることが必要です。

はむ師匠
顧客はベネフィットを買ってるんだね〜

ベネフィットには2つの種類があります。「機能的ベネフィット」と「感情的ベネフィット」です。

それぞれ説明していきましょう。

 

機能的ベネフィットとは

機能的ベネフィットとは、商品の機能や仕様などの特徴によって手に入る「プラスの結果」のことです。

例えば

  • フィットネスジム:痩せられる、筋肉がつく
  • 英会話スクール:英語が話せるようになる
  • アパレル用品:防寒できる、お洒落ができる
  • スキンケア用品:肌の衰えをケアできる
  • 食料品:美味しく食べられる
  • 腕時計:時間がわかる、お洒落ができる

など。

これらはその商品が持つ一般的な機能的ベネフィットです。

顧客に選ばれるためには、他と違う特徴を持っていなければいけません。

他と同じだと思われれば、安い方を選ばれるからです。

安く売って儲けられるのは、大量生産して生産コストを抑えられる企業だけです。

はむ師匠
資本力のある大企業だけだね〜

なので、他と違う特徴を商品に持たせて、他と違う機能的ベネフィットを顧客に提供しなければいけません。

例えば

  • パーソナルトレーニングジム:専属のトレーナーが食事管理とトレーニング管理をしてくれるので、ズボラな自分でも結果が出せる
  • オンライン英会話スクール:いつでもどこでもレッスンを受けられるので、自分のペースで学習できて学びやすい
  • 体が大きい人向けのアパレルブランド:大きなサイズの服があるので、自分にあったサイズの服を選べる
  • オールインワンジェル:1つで化粧水もクリームも乳液もパックもできるので、時間とお金をかけずにスキンケアできる
  • 産地直送食材を使うレストラン:旬の食材を直接仕入れているので、美味しい料理が食べられる
  • スマートウォッチ:心拍数を図る機能がついているので、健康管理ができる

など。

そしてさらに他の商品との違いを出すために、プラスできる機能や仕様は無いかを考えることで、より売れる商品へと改良していけます

はむ師匠
顧客が求めていることを見つけるんだね〜

 

感情的ベネフィットとは

感情的ベネフィットとは、商品を使うことで得られる感情面のプラスの結果です。

商品によって引出されるポジティブな気持ちとも言えます。

商品を利用すること自体で感じるものと、商品を利用して機能的ベネフィットを手に入れたことによって感じるものがあります。

商品を利用すること自体の感情的ベネフィット

わかりやすいのは、商品そのものによって生まれるポジティブな気持ちです。

例えば

  • 高級ブランドバッグを持つことで感じる、優越感
  • プチプラコスメを使うことで感じる、お得感
  • 自分の好きな服を着ることで感じる、満足感
  • (macユーザーが)macを使うことで感じる、イケてる感
  • スマートウォッチで健康管理をすることで感じる、安心感

など。

その商品を買う自分や利用している自分自体に意味を感じる、というものです。

商品を利用して機能的ベネフィットを手に入れたことによる感情的ベネフィット

少しわかりづらいかもしれませんが、手に入れた結果によって生まれるポジティブな気持ちです。

例えば

  • パーソナルトレーニングジム:鍛えて見た目が変わったことで、自分に自信が持てる
  • オンライン英会話スクール:英語スキルを身に付けたことで、外国人とコミュニケーションが取れて嬉しい
  • オールインワンジェル:スキンケアして肌が若々しく健康的になれたことで、周りから褒められて嬉しい
  • 産地直送食材を使うレストラン:美味しい料理が食べられて、幸せ❤️

など。

商品を手に入れただけではなく、利用したことで生まれる「プラスの結果」が手に入った時に感じる、ポジティブな気持ちです。

このポジティブな気持ちが、なぜその結果を手に入れたいのかの理由になるものです。

例えば

痩せたい人は、ただ体重を落としたいわけではありません。

体重を落とした結果手に入る理想的な姿の自分になれた時に感じる、ポジティブな気持ちを手に入れたいと思っています。

それは、お洒落な服を着ている自分に感じる「素敵!」かもしれませんし、きれいになって異性からモテる「嬉しい!」かもしれませんし、健康的な生活ができる「安心。」かもしれません。

人それぞれ求めている感情はありますが、人は今手に入れられていないポジティブな感情を手に入れるために、商品を買っていると覚えておいてください。

はむ師匠
どんな気持ちになりたいかを考えようね〜

 

売れる商品と売れない商品の違い|顧客が買うのはベネフィット まとめ

ベネフィットとは、顧客が手に入れる「プラスの結果」のことです。商品が顧客に提供する「価値」であり、顧客が求めている「変化」とも言えます。

つまり、顧客はベネフィットを買っていると言っても過言ではありません

2つのベネフィット

ベネフィットには「機能的ベネフィット」と「感情的ベネフィット」があります。

機能的ベネフィットとは、商品の機能や仕様などの特徴によって得られる結果のことです。

感情的ベネフィットとは、商品そのものを所有したり購入すること自体に感じるポジティブな感情や、商品を利用することで得られたプラスの結果を手に入れた時に感じるポジティブな感情のことです。

より重要なベネフィット

マーケターが着目すべきは、機能的ベネフィットよりも感情的ベネフィットです。

人は商品そのものや商品の持つ特徴ではなく、最終的に得られるポジティブな気持ちを買っているからです。

ポイント

人は感情で買うと決めて、理屈でそれを正当化する。

売れない商品は、顧客の求めるベネフィットが手に入らない(と思われている)商品です。

顧客の求めるベネフィット、特に感情的ベネフィットを意識して、商品作りやコミュニケーション作りをするようにしてください。

そうすれば、買ってもらえる商品を作ることができ、マーケティングは完成へと近づきます。

はむ師匠
人は感情で買うんだよ〜
  • この記事を書いた人
はむ師匠

はむ師匠

マーケティングの力でハッピーになれる人を増やすために、マーケティングの知識を発信しているマーケティン熊。 「マーケティングを使える人が増えれば、今よりも世の中は良くなる!」と信じて、大企業からスタートアップ企業まで、今まで100社以上のマーケターにマーケティングの使い方を指導してきている。

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