マーケティング全般

マーケターが知っておくべき3つの事業ステージ

マーケティングのやり方は、事業の規模に応じて大きく3 つに分かれ ます。

3つの事業ステージ

  1. 立ち上げ期
  2. 成長期
  3. 拡大期

ステージ毎に、マーケティングでやるべきことやマーケターの役割は変わります。

今、どのステージでマーケティングをしようとしているのかを分かっていないと、身の丈に合わないマーケティングに手を出してしまい、失敗してしまいます。

マーケティングに関わる3つの事業ステージについて知っていただき、自社のマーケティングがどうあるべきかを見直してみてください。

時間がある人は動画でも解説しているのでチェックしてみてください⬇︎

1.立ち上げ期

どの企業も通る最初のステージです。

新規事業として始めたビジネスや、独立して始めたビジネスなどですね。

金銭的にも労力的にもリソースがありません。自分1人で設計、実行、検証、改善に取り組ま なければいけません。

誰かに頼む余裕もないので、自分でできることを増やさなければ事業が前に進まない段階です。

誰かに頼めたとしても、大した報酬を出せないので、大した働きもしてもらえません。

誰かに頼むと、結果的に安物買いの銭失いになりかねません。

この段階のマーケターの仕事は、実務です

 

立ち上げ期のマーケターの状態

事業の状態としては、自転車に乗っているような感じです。

自分の足でペダルを漕がないと前に進みません。

漕げば漕ぐほど疲れるし、どんなに頑張って漕いでも大した距離は進めません。

ハンドルを握っているのは自分なので、ゴールに近づけるか道に迷うかは自分次第です。

漕げるようになるまでには相当訓練が必要だし、何度も転びます。

補助輪や後ろで支えてくれる人がいると早く乗れる ようになるけど、多くの場合サポートをしてくれるような人はいません。

自分自身が原動力となるステージです。

はむ師匠
誰よりも自分が働かないとダメな時だよ〜

 

立ち上げ期のマーケターが気をつけること

外部リソースに頼りすぎないようにしましょう。

特に広告を広告代理店に任せるのは、百害あって一利なしです。

なぜなら、そもそも少ない広告費ではやれることが少なく、手数料だけがかかってしまう状況になるからです。

事業立ち上げ期は、1人でも多くの人に商品を買ってもらわなければいけません。事業が潰れてしまうので。

1円でも多く、実際の集客に当てられるお金にしてください。

「でも、広告運用なんてしたことないよ…」

という方もいると思いますが、個人でも素人でも広告運用はしやすくなっています。

web集客なら、GoogleやFacebook筆頭に申し込めばすぐに利用できる環境があります。

店舗集客なら、チラシ印刷をネットで依頼してそれを配ることもできます。

やり方さえわかればすぐになんでもできる環境があるので、自分自身が止まれば事業が止まると思って、人任せにせず自分で取り組むようにしてください。

はむ師匠
やり方は教えるので一緒に頑張ろうね〜

 

2.成長期

最も多くの企業がいるステージです。

一定の売上と顧客がいて、より事業を大きく成長させていこうとしている段階です。

実行の手を増やすために使えるお金もあるので、メンバーを増やしたり、アウトソーシングパートナーを増やしたりしながら、できることを増やしていきます。

この段階のマーケターの仕事は、実務からマネジメントへと移っていきます

 

成長期のマーケターの状態

事業の状態としては、乗用車に乗っている状態です。

自動車はその仕組みによって、ペダルを踏むだけで前に進めます。自転車よりも速く遠くへ行けて、疲れもありません。

でも、運転するための技術の習得や交通ルールの遵守なども必要になってきます。点検、整 備、給油などやるべき作業も増えます。

自転車を漕いでいる立ち上げ期なら自分の体力だけが燃料でしたが、自動車を運転する成長期ではガソリンが必要です。お金を投じ続けないと、仕組みを維持できない状態です。

ですが、いろんな人と仕事ができるようになるので、今までできなかったことや、自分ではできなかったこともできるようになり、事業をどんどん成長させていくことができます。

はむ師匠
自分以外の担い手を増やして、やれることを増やしていくんだよ〜

 

成長期のマーケターが気をつけること

やらなくて良い施策にお金を使ったり、必要以上に高い報酬のメンバーを加えたりすることです。

使える予算があるばかりに、身の丈にあっていないことにお金を使いがちです。

例えば

  • 新しい手法は手当たり次第やってみる
  • 最新のシステムを導入する
  • 無駄に機能の充実したツールを使う

など。

特に目新しいものに手を出しがちです。成長期に入れているということは、これまでやってきたことがうまく行ったからです。

なので、他の新しい物を取り入れて、もっと成長させたいと考えるのもわかります。

ですが、うまく行ったことをもっと拡大させることが、事業を成長させるための近道です。

すでに実績を出せていることによりリソースを投下すれば、今よりももっと多くの結果を出せます。

もちろん、同じことだけやれば良いということではありません。

力の掛け方を「既存の方法8:新しい方法2」くらいにした方が良いということです。新しい方法がうまくいく確率は10%にも満たないからです。

なので新しいことばかりやっていると、既に実績の出せているやり方にかけるリソースが不足してしまい、成長させるどころか減退させてしまいます。

既存のやり方を伸ばしつつ、2割の力で次の柱を作るようにしてください。

そのために、広告運用の担い手を増やしたり、クリエイティブやコンテンツづくりに投資していきましょう。

はむ師匠
魔法の杖を求めたらダメだよ〜

 

3.拡大期

ほんのひと握りの企業がいるステージです。

多くの顧客と大きな売上を手にしている段階です。

多くの顧客、高い技術力、ブランドへの安心感、莫大な資本を元に、優秀な社員や実績のある外部パートナーと市場を作り、シェアを取りにいきます。

マーケターの役割は、施策に限らず組織含めた事業全体の監督者となります。

 

拡大期のマーケターの状態

事業の状態としては、レーシングカーに乗っている状態です。

全て専用にカスタマイズされ、それぞれの機能を最大限活用するための専属の担当者がいる段階です。

マーケター自体はハンドルを握らず、プロのメンバーを監督し、全ての決裁権を持ち、指揮する役割を担います。

馬力の大きなエンジンを積んでいるのでスピードは300km/h 以上出ますが、ドライバーには相当の技術が必要になります。その走りを支えるために各分野のプロたちの協力も必要です。もちろん、走るためにかかるお金も莫大になります。

多くの資本と優秀な力によって、他の企業がやったことの無いことに取り組んだり、今までになかった商品を生み出したりすることで、市場を大きくしていくことができます。

はむ師匠
みんながイメージしてるマーケターの完成像だね〜

 

拡大期のマーケターが気をつけること

成果貢献できているのかどうかわからないコストを抱え続けていないか気をつけてください。

使える予算が多いので、効果的でない施策にも惰性でお金をかけ続けている可能性があります。

1年以上続けている施策の費用対効果を調べてみてください。それが数値化できないもの、成果貢献していると思えないものであれば、 思い切ってやめることをおすすめします。

また、人あまりにも気をつけてください。チームが膨らみ、余分なメンバーを抱えていることもあります。

同じ仕事に複数人が関わっているような状況なら、仕事の割り振りを見直してください。

マーケターは施策の最適化だけではなく、メンバーの最適化、組織の最適化に取り組み、より全体を見ること大切になります。

はむ師匠
世間的には経営者と呼ばれる状態だね〜

 

マーケターが知っておくべき3つの事業ステージ まとめ

事業には3つのステージがあります。

3つの事業ステージ

  1. 立ち上げ期
  2. 成長期
  3. 拡大期

それぞれやれることとやるべきことが違います。

それに合わせて、マーケターのやるべきことも変わります。

自分の事業が今どのステージなのかを知った上で、マーケティングに取り組まなければ失敗します。

立ち上げ期の企業が成長期の企業と同じようにマーケティングしてもうまくいきません。

成長期の企業が拡大期の企業と同じようにマーケティングしてもうまくいきません。

ましてや、立ち上げ期の企業が拡大期の企業を真似て、ブランディングと称した認知獲得活動にお金を使ったりするのは愚の骨頂です。

大企業がうまく行っているのは、その背景にこれまで積み上げてきた実績があるからです。商品力、技術力、資本力、信用力、人材力、それらがあるからうまく行っていることがたくさんあります。

施策だけ真似ても同じ結果を手に入れることはできません。

参考にする相手を間違えないようにしてください。

はむ師匠
同じステージにいる少し前を行く相手を追いかけると良いよ〜

 

  • この記事を書いた人
はむ師匠

はむ師匠

マーケティングの力でハッピーになれる人を増やすために、マーケティングの知識を発信しているマーケティン熊。 「マーケティングを使える人が増えれば、今よりも世の中は良くなる!」と信じて、大企業からスタートアップ企業まで、今まで100社以上のマーケターにマーケティングの使い方を指導してきている。

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