マーケターはいつも「何か新しい方法がないかな?」と探しています。
そのため、新しく登場するメディアやツールの情報を次々に集めて、情報だけはあるけど何もできていない状態に陥りがちです。
それだけならまだマシですが、とにかくやってみよう精神でやってみたものの、業務が増え中途半端なことしかできず、気づけば放置という状況は最悪です。
数あるマーケティング施策でもSNSの活用はマストになってきています。
なぜなら、生活者の多くがSNSに時間を使っているからです。
人がたくさんいる場所でプロモーションをしなければ、たくさんの人に商品を知ってもらうことはできません。
TVがメディアの王様と呼ばれていたのは、たくさんの人がテレビを見ていたからです。
今回は新時代のメディアの王様とも言えるSNSを、広告ではなくアカウントを運用することで、どうマーケティングに生かせば良いのかお伝えします。
目次
結論:SNS集客はインスタグラムでやる
SNSで集客したいならインスタグラム一択です。
SNS集客にインスタグラムを選ぶ理由
- アクティブに利用する人が多い
- 商品情報に興味のあるユーザーが多い
- フォロワーを集めやすい
それぞれ解説していきます。
インスタグラムはアクティブに利用する人が多いSNS
現時点で公開されている国内主要SNSの月間アクティブユーザー数はこのような感じになっています。
2019年以降、LINE以外のSNSがアクティブユーザー数を発表していないことから考えると、ユーザー数が伸びていないのではないかと思いますが、インスタグラムが広い世代に利用されているSNSであることに変わりはありません。
LINEは現在8,600万ユーザーを超えていますが、メッセンジャーアプリが主体なのでSNSとして含めずに見てください。
国内の主要SNSの中で、後発ながらユーザー数を伸ばしてきたのがインスタグラムです。
綺麗な画像を見たり投稿したりするSNSとして広まりましたが、今ではいろんなタイプのコンテンツが楽しまれているSNSになっています。
インスタグラム投稿コンテンツの種類
- 個人的な投稿(どこに行ったか/何をしたか/どんなことを考えているか)
- ネタ投稿(面白い動き/セクシーな様子/歌/ダンス)
- 商品のレビュー(何を買ったか/何がおすすめか)
- お役立ち情報(生活のコツ/ビジネスノウハウ)
など。
SNSを情報収集源として利用することも増えているので、企業がマーケティング活用しやすい環境ができています。
アクティブに使っている人が多いということは、それだけ情報が届きやすい人が多いということなので、是非活用してください。
インスタグラムは商品情報に興味のあるユーザーが多いSNS
インスタグラムをきっかけに商品を知る人は多いです。
フォローしている人のおすすめが商品を知るきっかけになっていることは多く、口コミサイトで他の人の評価を見るのではなく、インスタグラムの投稿を見て参考にする人が増えています。
商品の情報にも反応しやすい人が多いSNSなので、企業がマーケティングする場所としてはおすすめできます。
インスタグラムはフォロワーを増やしやすいSNS
SNSで集客するためには、SNSアカウントのフォロワーを増やさなければいけません。
フォロワーの数がリーチできるターゲットの母数になるからです。
【SNS集客の公式】
フォロワー数×LP遷移率×CVR
フォロワーがランディングページへ訪れて購入や申込をすると、SNSで集客ができた状態になります。
インスタグラムは、商品に興味を持ってくれるだろうユーザーをフォロワーにしやすいSNSです。
「アクティブフォロー」という方法で、あなたの商品に興味を持つ可能性の高いユーザーをフォロワーにすることができます。
アクティブフォロー
積極的にターゲットのアカウントにアクションをするフォロワー集めの方法です。
投稿に対していいね!をつけたりコメントをしたり、こちらからフォローをしたりして、相手からあなたへの興味を引き出します。
インスタグラムでは、ユーザーの興味関心をハッシュタグ検索で調べることができます。
積極的に投稿しているユーザーが多いので、ハッシュタグで検索をかければ、そのワードに関連する情報に興味があるユーザーを簡単に見つけることができます。
その人たちに対して積極的にアクションをしていけば、相手の興味関心をあなたに向けることができます。
その結果、フォローしてくれる人が増えるということです。
「それって他のSNSでも同じじゃないの?」と思いますよね。
インスタグラムは明らかに他のSNSと違います。
インスタグラムのユーザーの特徴
インスタグラムは他のSNSよりも積極的に自分の好きなものやことを発信する人が多く、「見てほしい」欲求が他のSNSよりも高いのです。
なので、その「見てほしい」投稿へアクションを積極的にすることが、相手にとっては好意的なものになり、あなたのアカウントへの興味関心に繋がりやすくなります。
失敗しないSNS集客のための3つのポイント
SNSは無料で始められるので、多くの企業でSNSアカウントを運用しています。
それをマーケティングの柱にすれば、広告しなくても集客ができると思って始める企業は多いです。
でも間違った運用の仕方をしている企業が多いので、ほとんどが失敗した状態で放置されています。
SNS運用のポイントについてお話しします。
SNS運用の特徴
- 誰でもすぐに開始できる
- 無料で利用できる
- 商品に興味のありそうな人をフォローできる
- フォローしてくれている人に情報を届けられる
SNSアカウント運用の3つのポイント
- 企業が発信する商品の情報を知りたい人はいない
- セールスした瞬間にSNS集客は失敗する
- 顧客ではなく、見込み客を集める場所だと心得る
SNSは自分の好きな人の情報を手に入れたり、仲良しの人たちと交流する場所です。
企業の売り込みを受ける場所ではありません。
この前提を履き違えてSNS集客をしてしまうと、フォロワーは集まらず、ただ誰も反応しないコンテンツを延々と出し続ける苦行のような日々になります。
SNS集客をしたいなら、SNSで顧客を集めようとしてはいけません。
SNSでやるのは、見込み客集めです。
投稿コンテンツに興味を持つ人を増やして、その投稿をしているあなたやあなたが取り扱っている商品に興味を持つ人を増やすのがSNSの目的だと覚えておいてください。
SNS活用ができていると勘違いしてしまっている企業の特徴
フォロワー数の規模が集客数の規模に繋がるので、SNS運用といえばフォロワー集めと言えます。
ですが、フォロワーを集めるのはあくまで手段です。
手段を目的化してしまっていると、SNS集客は失敗します。
「KPIが大事だ」と言いながら、見かけの数字だけを追っている企業はたくさんあります。
単純にフォロワーを増やすことを目的にしてしまうと、プレゼントキャンペーンを定期的に実施して、あなたの見込み客とはならない人たちのフォロワーを増やしてしまっていたりします。
SNSを運用しているけど成果が出ないのは、SNSを運用する目的を見失ってしまっているからです。
そもそもSNSは好きな人の情報を手に入れたり、仲良し同士で交流するための場です。
なのでSNSで集客するためには、投稿するコンテンツを通して、あなたやあなたの商品に興味を持ってくれる見込み客作りを目的にしてください。
SNS集客をしない方が良い企業
事業立ち上げ期の企業や、スピード感を持って事業を成長させたい企業は、SNS集客にリソースを割かない方が良いです。
なぜならSNSは短期で成果を上げるための施策としては不向きだからです。
SNSアカウント運用のデメリット
- フォロワーが少ないと情報発信の影響力が小さい
- フォロワーを増やすのに時間と労力がかかる
- フォロワー全てが見込み客ではない
- 地道にやり続けなければいけない
SNSは人付き合いそのものなので、相手との接触頻度が相手からの好意に直結します。なので、早くても半年、1年以上はかかると思って取り組んだ方が良いです。
接触頻度が増えれば相手への好意度が高まるという「ザイオンス効果」が最大限に活用できるマーケティング施策なので、手間と暇をかけてやればやるほど成果に繋がります。
ザイオンス効果についてはこちらで詳しく紹介しているので参考にしてください⬇︎
SNSでの情報発信のインパクトの大小は、情報が届けられるフォロワーの数によって決まります。
今あなたがSNSアカウントを運用しているならフォロワー数を見てください。
フォロワーは何人いますか?千人ですか?1万人ですか?10万人ですか?
100万人くらいいればインパクトがあると思いますが、数万人のフォロワーではその内で積極的に情報収集している人は数百人という感じです。
もちろん、数百人に対して商品を買ってもらうだけで十分なビジネスもあります。
個人で運営しているとか、小規模で事業を回せる範囲で運営しているとか、もしあなたがそういうビジネスをされているのであれば、SNSで集客するだけでも十分です。
でも、あなたがスピード感を持って事業成長をさせていきたいと考えているなら、SNSアカウント運用をweb集客のメイン施策としない方が良いです。
インスタグラム以外の主要SNSのマーケティング活用法
インスタグラム以外の主要SNS、TwitterやFacebookにもそれぞれ特徴があるので、ビジネスモデルや商品によっては活用できます。
その特徴を踏まえたマーケティング活用について、それぞれ解説します。
Twitterの特徴
Twitterはアクティブユーザー数が長らく非公開になっているので、実際のところどれだけのユーザーがアクティブに利用しているのかはわかりません。
つぶやき投稿という特性上、投稿されるコンテンツが多く、自分の興味のある情報だけを受け取れるように、用途に応じて複数アカウントを使い分けているユーザーも多いSNSです。
情報のリアルタイム性が高いので、今話題になっている情報の収集をメインに利用されているSNSだと言えます。
そのため商品をPRする場所としては不向きです。
商品の情報を手に入れる場所というよりは、面白いネタや暇つぶしのタネを探す場という使われ方なので、商品の情報は誰も求めていない情報になってしまうからです。
マーケティングでのTwitter活用術
Twitterは拡散力が魅力です。話題になる投稿があれば、リツイートされ一気に拡散していきます。
コンテンツが拡散されることを「バズる」と言い、多くの企業が「バズる」ことを狙ってTwitterを運用していますが、ほとんど失敗しています。
その理由は、商品をバズらせようとしているからです。
誰も商品の情報を求めていないのがTwitterという場所です。
商品をバズらせたいのであれば、商品自体がネタになるようなものでなければいけません。
例えば
- Twitter民に人気のキャラクターをタイアップした商品やキャンペーンを作る
- ツッコミどころ満載のおかしな商品やキャンペーンを作る
- 話題になっているネタに相乗りした商品やキャンペーンを作る
など。
みんながネタにしたくなるコンテンツやキャンペーンによって、注目を集めてリツイートを増やすことができれば、マーケティングの出発点「認知」の獲得には成功します。
Facebookの特徴
SNSが今ほど広まるきっかけになったのがFacebookです。
ビジネスをしている人であれば、Facebookを積極的に利用している人も多いと思いますが、若い人の間で個人的に利用している人はほぼいません。
30代以上のビジネスパーソンや個人ビジネスをしている人たちが積極的に利用しているSNSがFacebookです。
企業がマーケティング活用できるFacebookページというコミュニティページがありますが、Facebookページを活用するのは「労多くして実り無し」なのでやめておいてください。
なぜならFacebookページのフォロワーに対して、投稿した情報が届かないからです。
例えば
Facebookページに1万人フォロワーがいたとして、その投稿が表示される人は数百人です。
投稿したコンテンツはフォロワー全員に表示され、そのうちの何割かが投稿を目にするというのであればわかりますが、そもそも投稿が表示されている人が数%しかいない、という状況です。
これは、Facebookユーザーにとって「重要なコンテンツは企業の情報ではない」というFacebook側の前提があります。
なので、個人や役に立つ情報を発信するメディアの投稿が、優先的にタイムラインに流れるような設計になっています。
企業が情報発信をしたいなら広告を使って配信してくれというスタンスですね。
なので、Facebookの企業用アカウントに当たるFacebookページを、SNSとしてマーケティング活用することは割りに合わない施策です。
マーケティングでのFacebook活用
比較的ビジネスパーソンがアクティブに使っているSNSなので、企業向けの商品を扱っているなら活用できます。
個人アカウントでの繋がりがある相手であれば、投稿したコンテンツはある程度きちんと届くからです。
Facebook活用手順
- ビジネス交流の場で知り合った人とFacebookのお友達になる
- Facebook上にあるコミュニティに参加する
- 役に立つ情報を発進したり、発信者へコメントしたりする
- 自分の販売している商品の紹介をする
会ったことのない相手にいきなり友達申請をするのはやめてくださいね。
何かを売る気満々にしか思われないですし、怪しい人だと思われてしまうので。
道端でいきなり「友達になってください!」と言われても詐欺師だと思いますよね(笑)
SNSの集客術|今からやるなら絶対にコレがおすすめ【2021年度版】 まとめ
SNS集客の基本は「集客しない」ということです。
直接的に商品を売ろうとすると離れていきます。嫌われることもあります。
なので、顧客を集めようとするのではなく、見込み客を集めるために活用するのがSNSだと考えるようにしてください。
そのために最も活用できるのがインスタグラムです。
SNS集客にインスタグラムを選ぶ理由
- アクティブに利用する人が多い
- 商品情報に興味のあるユーザーが多い
- フォロワーを集めやすい
多くの人が積極的に利用していて、自分の投稿へのリアクションを求めています。
あなたが積極的にいいね!やコメントなどのアクションを積極的にすることで、相手はあなたに関心を持ち、フォローしてくれるようになります。
この地道な作業の先に、見込み客へと繋がる関係性を築くことができる場所がSNSです。
短期的な集客、手間をかけない集客を求めているなら、SNSの運用はしないでください。
適当な運用は、企業や商品の信用を失うことに繋がりかねないので、人と人との付き合いだということを意識して運用するようにしてください。
インスタグラムの活用方法については、こちらの記事で詳しくお話ししているので参考にしてください⬇︎