リストとは見込み客の連絡先のことです。
そこから転じて、見込み客自体をリストと呼んだりもします。
直接連絡ができる見込み客が多ければ多いほど、顧客を増やせます。
なので、マーケターにとってリストを増やすことは、集客を拡大するために必要なアクションになります。
今回はリストを集めるために必要になる「ホワイトペーパー」の作り方についてお伝えします。
特にBtoB企業でのマーケティングをしている人が避けては通れない道なので、ぜひ参考にして実践してください。
目次
ホワイトペーパーとは
ホワイトペーパーとは、役に立つ情報が載っている資料です。
例えば
- ノウハウ
- 調査結果
- マニュアル
- 製品カタログ
- チェックリスト
など。
形もPDF、書籍、DVD、動画、音声などいろいろありますが、役に立つ情報を提供する代わりに、個人情報を登録してもらうという取引をするためのものです。
ホワイトペーパーが必要な理由
見込み客リストを増やすということは、見込み客から個人情報を提供してもらうということです。
いきなり「メールアドレス教えてください!」と言ってももらえませんよね(笑)
なので、相手が自分の情報をあなたに渡す理由が必要になります。
例えば
わかりやすいのは名刺交換ですね。
あなたが名刺を渡すから、相手も名刺を渡してくれる。
名刺には会社の住所や電話番号やメールアドレスが書いてあります。最近だとSNSアカウントを書いている人もいますよね。
これが見込み客リストになっていきます。
でも、会った人を見込み客リストに加えているだけでは、リストは大きくなりません。
見込み客の数が顧客の数に影響するので、あなたはより多くのリストを集める必要があります。
そのために「ホワイトペーパー」を使います。
PDFをもらうためには、メールアドレスを教えないといけません。
書籍やDVDをもらうためには、住所や電話番号を教えないといけません。
ホワイトペーパーがあることで、あなたに個人情報を渡す理由ができます。
見込み客が手に入れたいものを手に入れるための手段として、自分の情報をあなたに渡すだけなので、リスト化のハードルが下がります。
例えば
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どちらの方がメールアドレスを登録しても良いかなと思いますか?
前者は、登録したら営業かけられそうだし、この会社が本当に売上2倍にできるのかよくわからないしやめておこう…となりますよね。
後者は、役に立つかもしれない資料だからとりあえずもらっておこう!となると思います。
後者の場合はメールアドレスを登録することが、ホワイトペーパーを手に入れるという見込み客自身の目的に沿った行動なのでスムーズです。
ホワイトペーパーは、見込み客があなたに個人情報を渡す理由を作るために活用できるツールです。
たくさんの人が「このホワイトペーパーを手に入れたい!」と思えば、たくさんのリストが集まります。
そのために、「リストが増えるホワイトペーパー」が必要になります。
リストが増えるホワイトペーパーで最も大切なこと
ホワイトペーパーを作る時に最も大事なことが、「見込み客の役に立つ情報であること」です。
多くのホワイトペーパーが、自分たちの言いたいことで作られています。
見込み客に「役に立つ情報だと思ったら、ただのセールスか…」と思われて、メールをブロックしたり、メール配信解除をされてしまうと、せっかく集めたリストが使えないリストになってしまいます。
なので、「とても役に立った!」と思ってもらえる内容にしなければいけません。
究極的には、ホワイトペーパーに書かれている内容だけで、見込み客の課題が解決してしまうのが、良いホワイトペーパーです。
見込み客の課題が解決したら、その相手は顧客にならないと心配する人もいますが、それはそれで構いません。
なぜなら、課題が全く無くなることはないからです。
あなたが作ったホワイトペーパーで、目の前の課題が解決した人が次の課題に直面した時、誰に頼ると思いますか?
タダで課題を解決してくれたあなたの顔がまず浮かぶはずです。
その時、ビジネスに繋がる可能性はありますよね。
マーケティングは「売れる仕組みづくり」です。
最終的に売れれば、それは成功だと言えます。
もちろん、今月、今週、今日の売上を掲げてマーケティングに取り組んでいる人がほとんどだと思うので、そんなに気長に考えられないという気持ちもわかります。
でも、安心してください。
ほとんどの人がホワイトペーパーに書かれている内容を、その通りに実践することはできません。
実践するためには、実行力が必要ですし、リソースも必要です。
多少のスキルが必要になるものもあるかもしれません。
「確かに、ここで書かれていることをやれば、課題が解決して集客を増やせる!」と感じた人が、「でも自分にはできないかも…」と思った時、何をすると思いますか?
そのノウハウを提供してくれた本人に頼ろとします。
そこにビジネスは生まれます。
なので、見込み客の役に立つ内容にすることが「リストが増えるホワイトペーパー」の必須条件となります。
リストが増えるホワイトペーパーの作り方
では、具体的な作り方を紹介していきます。
リストが増えるホワイトペーパーの作成手順
- 超具体的な課題を決める
- 超具体的な解決策を決める
- 資料を作る
それぞれ解説していきます。
リストが増えるホワイトペーパーの作り方① 超具体的な課題を決める
まず、誰に向けたホワイトペーパーなのかを決めます。
つまり、どんなリストを獲得したいのかを決めるということになります。
今の時代、web検索でどんな情報へもアクセスできます。
多くの人が困っているような内容は、至る所に転がっています。
それと同じ情報を、わざわざメールアドレスを入力してGETしようと思う人はいません。
このホワイトペーパーでしか手に入らないような情報でなければ、見込み客は動いてくれません。
なので、「超具体的な課題」に直面している見込み客をターゲットとして設定します。
どんな人かではなく「どんな課題か?」に着目してください。
例えば
- 「web集客を増やしたい」ではなく、「CVRを改善したい」「低コストで広告クリックを集めたい」
- 「受注件数を増やしたい」ではなく、「営業アポ率を高めたい」「割引せずに受注したい」
- 「生産性を高めたい」ではなく、「残業を減らしたい」「無駄な会議を減らしたい」
など。
ターゲットの課題を絞り込むことで、その課題への解決策も絞り込めるので、次のステップに進みやすくなります。
リストが増えるホワイトペーパーの作り方② 超具体的な解決策を決める
ターゲットの「超具体的な課題」が設定できたら、それに対する「超具体的な解決策」を決めます。
あなたが売っている商品は、顧客の何かしらの課題を解決するために存在するはずです。
なので、顧客の抱える課題の解決方法については熟知していると思うので、それを書き出してください。
物を売っていたり、サービスを提供していたり、手段はいろいろあると思いますが、それらによって何が解決されるのかがわかっていれば、解決策を書き出すことはできます。
ポイントは、あなたの商品を使わなくてもできる解決策を見つけることです。
ホワイトペーパーの目的は、見込み客の役に立つことでした。
あなたの商品を買うことが解決策になっていては、ホワイトペーパーは何の役にも立たなくなります。
あなたの商品を使わずに解決する方法が書かれていれば、それは役に立つホワイトペーパーになります。
例えば
- 営業力をアップさせる研修サービスを売っているなら、営業力をアップさせるためのセールストークを教える
- 広告運用の代行サービスを売っているなら、効果的な広告運用の方法を教える
- 人材紹介サービスを売っているなら、採用面接で良い人材を見抜く方法を教える
など。
何をどのようにすればうまくいくのかを示した知識を「ノウハウ」と呼びます。
ノウハウを提供することで、見込み客の役に立つことができます。
ノウハウを提供してそのまま実践できる人は、ほんのひと握りです。
ノウハウを持っているということが見込み客に伝われば、あなたに依頼しても大丈夫だという信用が生まれます。
なので、いきなり売り込むよりもスムーズに商談を進められるようになります。
まさに、「売れる仕組み」ですね。
リストが増えるホワイトペーパーの作り方③ 資料を作る
超具体的な課題を解決するための、超具体的な解決策が決まったら、それをホワイトペーパーにしていきます。
せっかくの良い情報も、伝え方が悪ければ無駄になってしまうので、どう作るかも大事なポイントになります。
伝え方の型があるので紹介します。
PREP法
- 結論(Point)
- 理由(Reason)
- 具体例(Example)
- 結論(Point)
PREP法を使うことで、文章に説得力が出ます。
ホワイトペーパーは、あなたから見込み客への提案だと言えます。
なので、説得力のある構成にすることで、相手に伝わりやすくなり、情報が正しく届きます。
PREP法① まずは、結論を書きます。
「この課題への解決策は●●です!」
すでに超具体的な課題と超具体的な解決策は決めたので、それを書けばおしまいです。
PREP法② 次に、理由を書きます。
なぜ、それが解決策なのか?を書きます。
その解決策によって何が変わるのかを書いてください。
その変化によって課題がなくなることが伝われば、それが理由になります。
PREP法③ そして、具体例を書きます。
誰がみてもそれをその通りにできる内容を書きます。
例えば
卵焼きを作る場合、
- 卵を割る
- 卵をかき混ぜる
- お好みで味付けをする
- フライパンに火をかける
- 油を敷く
- 煙が出たら卵を流し入れる
- 底面が固まってきたら折り返す
- お好みで焼きを入れる
- お皿に移す
という感じで、作業と工程を具体的に示すようにしてください。
PREP法④ 最後に、改めて結論を書きます。
だから、「この課題への解決策は●●です!」という締め括りです。
集客改善の指南書|リストが増えるホワイトペーパーの作り方【完全保存版】まとめ
見込み客の数が増えれば、顧客は増やせます。
見込み客のリストを増やすために活用できるのが「ホワイトペーパー」です。
ホワイトペーパーの目的は、見込み客の抱える課題を解決することです。
あなたの商品を使わずに、課題解決できるような役に立つ情報をホワイトペーパーには書きます。
見込み客が自分の個人情報をあなたに渡してもいいから手に入れたいと思うような情報でなければ、リストは増やせないからです。
リストが増えるホワイトペーパーの作成手順
- 超具体的な課題を決める
- 超具体的な解決策を決める
- 資料を作る
万人受けする情報は、誰にも見向きされません。
見込み客が今すぐ解決したい、直面している問題を解決できるホワイトペーパーにする必要があります。
なので、超具体的な課題に対する超具体的な解決策が書かれている資料を作ってください。
ホワイトペーパーに、見込み客の課題を解決するための具体的な方法が書いてあれば、あなたのリストは増え、あなたの顧客は増えていきます。
マーケティングは「売れる仕組みづくり」です。