リピーターとは、継続的にあなたの商品を買ってくれる顧客のことです。
今回は、なぜリピーターを増やす必要があるのか、そのメリットについてお伝えします。
目次
リピーターのいる企業とリピーターのいない企業の違い
家などの一生に一度買うような商品でなければ、リピーターは作れます。
その商品を消耗するか消費するかした時、改めてその商品を買い直すという行動が取られるからです。
例えば
- パソコンの動きが悪くなったので、新しいパソコンに買い換える
- シャンプーが無くなったので、新しいシャンプーを買う
- お腹が空いたので、お弁当を買う
など。
その商品が使えなくなったり効果が切れた時に、改めて商品が必要になるので、次の買うタイミングがやってきます。
この時、同じ商品を買えばリピーターになったということです。
でも、多くの人が「もっと良いのあるかな?」と思って、別の商品を含めて次に買う商品を検討します。
この時、その買い手に商品を買ってもらえなかった企業にとっては新規獲得のチャンスであり、商品を買ってもらっていた企業にとっては顧客を失うリスクとなります。
リピーターのいる企業とは、顧客に対して価値を提供できている企業です。
顧客は課題を解決する手段として商品を買います。
その商品を使うことで、自分の課題が解決できると感じていれば、買い続けてくれます。
もし、その商品で手に入る価値に対して不満があったり、期待を持てなければ、顧客は同じ商品を買うのをやめます。
他の商品に買い換えることなく、引き続き同じ商品または同じブランドの商品を買い続けてもらえるということは、その商品に対して価値を感じていると言えます。
なので、リピーターのいない企業は、商品が顧客の求める価値を届けられていないということです。
それが、リピーターのいる企業とリピーターのいない企業の違いです。
では、なぜリピーターを作ることが大切なのかについてお話しします。
リピーターを作るメリット① 利益が増える
リピーターを増やすと利益が増えます。
なぜなら、集客コストがかからないからです。
商品を買ってもらう時、プロモーション費用がかかります。
商品を買って、気に入って、また買ってくれる時、プロモーション費用はかかりません。
なので、費用のかかっていない売上が増えることになります。
例えば
以下の条件で商品が売れた場合、
商品単価:5,000円
集客コスト:2,000円
その他費用:1,000円
新規顧客への販売は、5,000-(2,000+1,000)=2,000円<利益>
リピーターへの販売は、5,000-1,000=4,000円<利益>
となり、集客コスト分だけ利益が増える形になります。
もちろん、顧客に向けたリピート促進の施策などが集客コストとしてかかりますが、広告を出すわけではないので、大した金額にはなりません。
メールやLINEでメッセージをしたり、DMを届けたり、プレゼントを贈ったりしたとしてもたかが知れてます。
費用のかからない売上が増える=利益が出やすい、これがリピーターを作る1つ目のメリットです。
リピーターを作るメリット② 口コミが増える
リピーターを増やすと、口コミが増えます。
自分が気に入っている商品は人に勧めたいと思います。
SNSが一般的に使われるようになったことで、このリピーターが生み出す口コミの力が増幅されています。
SNSがない時代は、身近な家族や友人にしか届かなかった口コミが、今ではweb上で繋がっているより多くの知り合いへと届くようになりました。
積極的に自分のことを発信する人が増え、SNSでの発信者から情報を受け取る人も増えています。
口コミをしやすく、口コミを受け取りやすい環境ができているので、リピーターを増やすメリットが大きくなっています。
積極的な発信者は常にネタを探しています。
自分の価値観にあったアイテムを紹介することは、格好のネタです。
あなたの商品を気に入ってもらうということは、積極的な発信者の力を借りて、あなたの商品を買ってくれる人を増やすことになります。
広告を見て買う人はいなくても、自分のフォローしてる相手からのおすすめで買う人はいます。
その人の信用も上乗せされる分、商品の魅力が増すことになり、より売れる状態が生まるからです。
新規獲得に繋がる口コミを増やせることが、リピーターを作る2つ目のメリットです。
リピーターを作るメリット③ 事業投資をしやすくなる
リピーターが増えると、事業がどんどんと成長していきます。
その理由は、事業投資がしやすくなるからです。
どういうことかと言うと、「リピーターを作るメリット①」で紹介した利益が増えるということに加えて、将来の見込み収益がわかることで、積極的に投資にお金を使えるようになるということです。
説明だとわかりにくいと思うので例にしますね。
例えば
リピーターがいないと仮定します。
今月は100万円の利益がありました。来月は120万円の利益が見込めています。再来月はまだわかりません。
利益の50%を事業投資に使うとすると、使えるお金は今月50万円+来月60万円=110万円となります。
来月は現時点ではあくまで見込みなので想定が崩れる可能性もあります。
それを考えると、実際に投資に使えるお金は、今月確定した利益の50%の50万円が妥当なところだと思います。
次にリピーターがいる場合を考えてみましょう。
今月は100万円の利益がありました。30万円が新規顧客からの利益で、70万円がリピーターからの利益です。
来月は120万円の利益が見込めています。50万円が新規顧客からの利益で、70万円がリピーターからの利益です。
再来月は新規顧客からの利益はわかりませんが、リピーターからの利益は70万円予定されています。
同様に、利益の50%を事業投資に使い、来月の新規利益は見込まずに計算すると、使えるお金は今月50万円+来月35万円+35万円+35万円+35万円+…と、リピーターから生まれる利益を積み増ししていけます。
50万円しか投資できない場合と、数百万円投資できる場合とでは、できることの違いに大きな差が生まれます。
この差が、事業成長スピードの差になります。
もちろん、リピーターがずっとリピートしてくれることはありません。
2回でやめる人、5回でやめる人、10回でやめる人、それぞれいます。
なので、リピートしなくなる割合も見込んだ想定をする必要があります。
購入者情報を管理できていれば、年間で1人の顧客が平均何回買ってくれたかを知ることはできます。
新規顧客がリピートをやめる人の数よりも多ければ、基本的には利益は増え続けます。
将来得られる利益を具体的に予測できるので、積極的な事業投資をできるところが、リピーターを増やす3つ目のメリットです。
LTVという考え方についてより詳しく知ることで、この「リピーターを作るメリット③」の話は理解しやすくなると思います。
LTVについては、こちらの記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください⬇︎
リピーターを作る3つのメリット|リピートが事業を成長させる まとめ
リピーターがいる事業は大きく成長でき、リピーターがいない事業はなかなか成長しにくくなります。
リピーターを増やすメリット
- 利益が増える
- 口コミが増える
- 事業投資をしやすくなる
リピート購入してもらう時、集客コストはかかりません。
口コミによって商品が売れれば、集客コストがかかりません。
売上は増えて費用がかかっていない状態になるので、1注文あたりの利益が増えます。
利益が増えて、かつリピーターの将来収益を予測することで、積極的な事業投資ができるようになります。
その結果、事業は大きく早く成長することになります。
リピーターを増やすことが、事業を安定的に成長させる原動力となるので、顧客を大事にするようにしてください。
リピーターの増やし方については、こちらの記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください⬇︎