ディスプレイ広告はwebやアプリに設置された広告枠に配信する広告で、私たちが最も目にしているweb広告です。
ディスプレイ広告を活用できているかどうかで、web集客の規模が変わります。
広告運用を広告代理店に任せている方も、どういう手順で広告配信すればパフォーマンスが上がる仕組みなのかは知っておいてください。
わからないものを人に任せていると、うまくいっているのかどうかわからないからです。
何をすれば成果が出るのかを知った上で、広告代理店ともやりとりをすれば今よりもうまくいきます。
今回は、初心者がまずやるべきディスプレイ広告の配信設定についてお話しします。
web広告の種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください⬇︎
目次
ディスプレイ広告で成果を出すための手順
自分で運用するにも、誰かに運用を依頼するにも、以下の手順に沿って進めてください。
ディスプレイ広告で成果を出すための手順
- 設計をする
- 広告を作る
- 設定をする
- 結果を調べる
- 改善をする
PDCAを回すということですね。
今回は、ディスプレイ広告で成果を出すためにはどんなPDCAの回し方をすれば良いのか、設計をする〜広告を作るまでのお話しします。
ディスプレイ広告でやるべき設計とは
マーケティング施策を行う時にまずやっていただきたいのが「誰に・何を・どのように」を決めることです。
ディスプレイ広告も同じで、誰に対して広告を見せるのか・どんな広告を見せるのか・どのように見せるのかを決めることから始めます。
ディスプレイ広告のターゲット
ターゲットとは的です。
マーケティングターゲットを決める時には、ターゲットを構成する4つの要素を調べます。
ターゲットを構成する4つの要素
- 課題
- 価値観
- 属性
- 状態
どんな悩みを解消するための方法を求めているのか?
どんな好き嫌いで物事を判断しているのか?
どういうプロフィールの人なのか?
どんな情報を持っている人なのか?
これがわかっていないと、あなたの商品を誰に売れば良いのかわかりません。
ターゲットの4つの構成要素については、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください⬇︎
ディスプレイ広告を誰に配信するかを決める時に必要になるのが「属性」情報です。
属性情報
- 性別
- 年齢
- 居住地
- 職業
- 家族構成
- 購入履歴
- 趣味
- 関心事
など。
なぜなら、媒体が持っているユーザープロフィールに当たるのがこれらの属性情報なので、この情報を元に広告を出す相手を決められるからです。
2つのターゲット潜在層と顕在層
ディスプレイ広告を見せる相手は、大きく2パターン有ります。
「潜在層」と「顕在層」です。
潜在層…まだ特定の商品に興味を持っていない状態のターゲット
顕在層…特定の商品に興味を持っている状態のターゲット
こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください⬇︎
ディスプレイ広告のクリエイティブ
ターゲットに対して、何を訴求することで反応してもらうのかを決めます。
大きく捉えれば商品やキャンペーンですが、基本的には「広告の表現」を指します。
ディスプレイ広告で訴求する内容は、ターゲットが潜在層なのか顕在層なのかで変わります。
ターゲット別訴求内容
潜在層に対しては、相手の抱えている悩みの原因や解決の方法について訴求します。
顕在層に対しては、ベストな解決策としての商品の特徴や今買う理由を訴求します。
ディスプレイ広告の配信方法
web広告の特徴は、web上の行動データを利用したターゲットの特定ができることです。
例えば
- 媒体が保有するプロフィールに関するデータ(性別や年齢など)
- 企業が保有する顧客プロフィールに関するデータ(購買履歴や電話番号など)
- web上の行動に関するデータ(検索した内容や閲覧しているページの内容など)
など。
これらを元に、誰に対して広告を出すかを決めることができます。
ディスプレイ広告には大きく2つの配信方法があります。
それは「ターゲティング配信」と「リターゲティング配信」です。
ターゲティング配信…媒体が元々持っているデータを元に広告する方法
リターゲティング配信…サイト訪問などの行動をした人に広告する方法
ターゲティング配信は新規接触を増やすために行い、リターゲティング配信は再訪問を促すために行います。
広告を1度見て買う人はほとんどいません。何度も見ているうちに気になるようになり、徐々に購入へと近づいていきます。
何度も見ることで「あ、そういえば気になっていたな」とか「やっぱり気になるな」と感じてもらうことができ、一度は出て行ってしまった見込み客を、再び売り場へ来てもらうことができます。
広告で見た商品を、しっかりと覚えていることってないですよね?
それくらい何気に見られているのが広告です。
なので、買い手の意識に擦り込むくらい積極的に広告する必要があります。
あなたの商品に興味のあるターゲットへどれだけ広告を出せるかが、あなたがどれだけたくさん集客できるかを決めます。
つまり、どれだけたくさんリターゲティング広告を見せられる相手がいるかということが大切になります。
なので、まずはあなたの商品の広告を見て、反応してランディングページへ訪れる人を増やさなければいけません。
そのために、潜在層に向けた広告がセットで必要になります。
マーケティングの先駆者と呼ばれているアメリカの百貨店経営者ジョン・ワナメーカーはこう言っています。
「広告費の半分が金の無駄使いに終わっている事はわかっている。わからないのはどっちの半分が無駄なのかだ。」
あなたの商品に興味を持った人だけに広告できるとしたら、広告の半分を無駄にすることは無くなりますよね。
ディスプレイ広告にはいろんな配信方法があるので、気になる方はこちらの記事もチェックしてみてください⬇︎
ディスプレイ広告で作るべき広告とは
設計ができたら次は、配信する広告クリエイティブを作成します。
ディスプレイ広告の形式には、「画像」「画像+テキスト」「動画」があります。
最近は、レスポンシブ広告やインフィード広告と呼ばれる画像+テキストの形式の広告が主流です。
私たちが普段よく見るSNSやニュースメディアなどがこの形式をとっているため、広告もこれらの場所で配信することでよく見てもらえるようになります。
レスポンシブ広告やインフィード広告は、web広告のスタンダードな形になっています。
これらの広告が登場したことで、デザイナーに素材作成を依頼しなくても広告クリエイティブを作ることができるようになりました。
写真を撮ってテキストを考えるだけでよく、写真の加工も必要ありません。特別な編集ツールを買って習得する必要がなくなりました。
もちろん画像の作り方を工夫することで、より反応が取れるクリエイティブを作ることもできますが、加工しない方がパフォーマンスが高いこともあるので、見栄えの綺麗さなどはそこまで気にしなくても大丈夫です。
潜在層向けに作るべきディスプレイ広告クリエイティブ
潜在層は商品に対して興味を持っていない人たちです。
なので、商品の画像や商品の売り込み要素のあるメッセージには反応しません。
むしろ邪魔なものと感じられてしまいます。
潜在層に向けた広告は、悩みやその原因、課題の解決方法などの相手の関心がある内容にしてください。
自分の抱えている悩みをなんとかしたいと感じている人が潜在層です。
なので、そのための情報には敏感に反応します。
その時、商品の情報が出ていると、「なんだ広告か、売り込みか」と感じてスルーされます。
そう感じさせないように、情報提供する前提で広告クリエイティブを作ってください。
顕在層向けに作るべきディスプレイ広告クリエイティブ
顕在層は商品に興味を持った人たちです。
ほとんどが「ちょっと気になった程度の人」と思ってください。
その人たちに改めて売り場に来てもらうために、相手の関心を引き出すための訴求をします。
例えば
- なぜあなたの商品が良いのか
- 他の商品とはどこが違うのか
- なぜあなたから買うべきなのか
- なぜ今買うべきなのか
など。
抱えている悩みを解決するための商品があるということはわかっている人たちなので、あなたの商品を買うことがベストな選択だということを伝える広告にします。
それにより、一度はランディングページから離脱したターゲットの興味をひき、改めて売り場へ来てもらうことができます。
web集客の基本のキホン!ディスプレイ広告で成果を出すためにやること まとめ
ディスプレイ広告で成果を出すための設計についてお話ししました。
ディスプレイ広告を運用する時も「誰に・何を・どのように」を決めてから始めてください。
人の意識と行動を変化させるための手順は変わりません。
ディスプレイ広告の配信設計
ディスプレイ広告では、web広告の最大のメリットであるデータを活用した広告配信ができます。
一度、ランディングページやwebサイトに訪れた見込み度の高いターゲットに対して、狙って広告を出すことができます。
これを「リターゲティング広告」と呼び、リターゲティング広告をどれだけ配信できるかが、集客力の大きさに関係します。
なので、より多くのリターゲティング配信対象リストを増やすために、商品に興味を持ってくれそうな人に対して配信する「ターゲティング広告」を活用します。
媒体が持っているユーザーの行動データを元に、見込み度の高いと思われるターゲティングリストを見つけて、広く多くの人に広告を配信します。
この顕在層向けのリターゲティング広告と潜在層向けのターゲティング広告を同時に運用することで、集客力を最大化させていきます。
ディスプレイ広告の広告クリエイティブ
広告クリエイティブは、ターゲットの状態に合わせて作成します。
顕在層向けのリターゲティング広告の場合は、あなたの商品がターゲットにとって「ベストな選択だということ」を伝えます。
潜在層向けのターゲティング広告の場合は、「悩みやその原因」「課題の解決方法」などの相手の関心がある内容を伝えます。
ディスプレイ広告で成果を出すための基本原則
web広告のメリットはデータを活用できることです。
なので、同じ広告を同じように配信しているだけでは、メリットを活かせません。
ターゲットリストの作り方、ターゲットに応じた広告クリエイティブの作り方が、パフォーマンスの良し悪しを決めます。
是非、いろんなターゲットを検討して、そのターゲットが反応したくなるコピーやイメージを用意するようにしてください。
ディスプレイ広告で成果を出すための方法<実践編>も読んでみてください⬇︎